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【今週の競輪好プレー】神山拓弥 “カミタク電撃走法”/和歌山FI・S級初日特選

2021/04/14(水) 19:00 0 4

東京スポーツの前田睦生記者がGP・GⅠ・GⅡ・GⅢ・FⅠ・FⅡのレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」!
今回は誰のどんなプレーがノミネートされたのでしょうか。前田睦生記者の直筆解説と一緒にご覧ください。

4月7日、和歌山競輪場で開催されたS級シリーズの初日特選12レースーー

今回の好プレーに選ばれた、カミタクこと神山拓弥

 ライン対ラインの壮絶なバトルが繰り広げられた。
地元近畿は、稲毛健太(31歳・和歌山=97期)ー稲垣裕之(43歳・京都=86期))ー村上義弘(46歳・京都=73期)、東日本は高橋晋也(26歳・福島=115期))ー芦澤辰弘(32歳・茨城=95期))ー神山拓弥(34歳・栃木=91期)で並び、吉田敏洋(41歳・愛知・85期)が単騎戦だった。

 残り2周の赤板で稲毛を抑えた高橋はそのまま先行。番手の芦澤が稲毛をけん制し、自力に転じた稲垣をもブロック!
…と、ここまでは芦澤の“普通”のプレー。好プレーに類するが、称賛するまでしては逆に芦澤に失礼。兄・大輔(39歳・茨城=90期)の背を追い、マーク屋として信頼度をつかんできた男なら、普通。今回の好プレーは目に見える部分ではない。

 前2人の走りを見て、「ブブ、ブォ!ウオー! 」と神山は心の中で叫んでいたことだろう。
「オレもやってやるよ! 」とスイッチオン。
最終4角、普通なら3番手で内を締めて回るところ。横にいた村上に激しくぶち当たった。
そこまでやる!?!?!?!?!?
しかも内に戻って3着確保。高橋が逃げ切り1着、芦澤2着のライン上位独占だった。

 自分の仕事に徹することも重要だが、ラインの選手の頑張りを見て、心に火がつく。闘争のリミッターを外したことが、今回の好プレーだ。
おそらく3人でレースを振り返ったことだろう。高橋は神山のスイッチが入ったことに頼もしさを感じたに違いない。電力会社は各地区で電圧が異なるが、競輪も地区によって違う場合がある。だが、高橋と神山の心の電圧はピッタリだった。

マーク屋として信頼度をつかんできた男、芦澤辰弘の走りは神山拓弥に火をつけた

 高橋)ー神山は準決勝でも並び、高橋は迷いなく打鐘先行。2車ながら、「後ろがカミタクさんなら」の気持ちだったか。神山は何度も後ろを確認し、ここは丁寧に高橋を残した。それが決勝にもつながる。気持ちという電流を見える形で表現してくれたカミタクに★3つ!
初日に電流スイッチをオンにしたことが優勝につながったということで、今回取り上げることにした。

すごいで賞=星★★★☆☆

▼和歌山競輪 4月7日12Rの結果はこちら
▼前田節満載のコラム「前田睦生の感情移入」はこちら

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