2021/03/31(水) 19:30 0 3
1期生として草創期からガールズケイリンを支えてきた中川諒子。ガールズケイリン・グランプリには第1回から3年連続で出場した実力者である。しかし、2019年の11月、いわき平で落車を喫して骨盤骨折の大ケガ。地元に戻れず、いわき市で1ヶ月の入院。約半年間の戦線離脱を余儀なくされた。
昨年6月の小倉で実戦復帰。コンスタントに決勝に進んでいたが、なかなか26回目の優勝には手が届かなかった。昨年最後の松阪、今年最初の久留米で準優勝。調子を上げて全てのレースで決勝進出。すると、3月21日の防府で“その瞬間”が訪れた。山原さくらや荒牧聖未を相手に、力強くまくって約1年7ヶ月ぶりの優勝。さらには、直後の小倉でもV。久々のVから2連覇を飾った。
「熊本支部のガールズ選手が増えていい練習ができている。それと、ケガで半年間、休んだことが、今にして思えば“良かったな”と。体の使い方だったり、自転車との向き合い方をしっかりと考えるようになって。やっと分かりだしてきたのかな」。
大ケガを乗り越えて精神的にも技術的にもレベルアップ。強い中川諒子が戻ってきたというよりも、たくましさを増したニュー中川諒子といったところだろう。
「平塚で開催された1月の(ガールズケイリンコレクション)トライアルで強い選手たちばかりの中で戦えたのも刺激になった。またトップの選手たちと対等に戦えるように、自分自身をレベルアップしていきたい」。
不屈の闘志で復活を果たし、まだまだ先を見据えている。今後もますます強くなっていく彼女の挑戦を見届けよう。(netkeirin特派員)