■33バンクならではのスピード勝負

　小田原競輪ではGIIIの2週連続開催が続き、11月13日からは「施設整備等協賛競輪」が開幕する。

　今年最後の大一番「競輪祭（GI）」を目前に控えたこのシリーズは、主力選手の多くが不在となるものの、次代を担う若手機動型が多数参戦することで、スピード感あふれる戦いが展開されそうだ。

　舞台となるのは33バンク。コーナーがきつく直線も短いため、仕掛けはいつもより早めが有利とされる。さらに、天候や雨の影響によっては前残りの展開が増える傾向にあり、仕掛けどころの見極めが勝負を分けるポイントとなりそうだ。

　そこに自在性を武器とする曲者レーサーが絡めば、主導権争いはさらに複雑化し、波乱の展開や思わぬ穴配当を呼び込む可能性も十分にある。若手の台頭と巧者の駆け引きが交錯するスピード決戦ーー今年最後のGIII戦は、見どころ満載のシリーズとなりそうだ。

■注目選手

小堀敢太

　まだまだ荒削りな部分は残るものの、持ち前のスピードとセンスは群を抜く存在。勢いに乗って積極的に仕掛けていければ、シリーズの中心となる可能性も十分。

久島尚樹

　番手戦増えて余裕あり。ゴール前の突っ込みは素晴らしい。前が不発でも3番手まわりでも直線大強襲に期待したい。

菅原裕太

　近況は番手戦が板についてきた印象。縦横自在の立ち回りで南関勢の自力型をしっかりとサポート。コース取りの上手さも光り、買い目に絡めたい選手。

田中誠

　直前の地元・小倉準決勝では鋭い縦脚と巧みなコース取りを披露し存在感発揮。前が動けなくても突っ込める脚質は魅力で、堅実な仕事ぶりから若手の信頼も厚い。

　冒頭でも触れたように、33バンクでは仕掛けが早くなる展開が多く、普段は慎重な選手が思い切った早仕掛けを見せることもある。そんな変化をいち早く見極めることが、車券攻略のカギ！

　超一流勢が不在のシリーズだけに、力差はわずか。人気薄のラインにも十分に勝機があり、激戦必至の一戦となりそうだ。波乱含みのシリーズで、高配当演出に期待したい。

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