2025/09/29(月) 13:18 0 2
先行した横田政直が布居大地-山村慮太に叩かれるとバックですかさず3番手にスイッチ。脚を溜め最後は長い直線を勢いよく突き抜け白星をつかんだ。この1着で通算300勝のメモリアル達成となった。「本当なら勝ち上がり戦で挙げたかったけどね」と控えめに喜びを口にした。
1995年8月にデビューし選手生活31年目での節目達成だった。ここまでの道のりは決して順風満帆とはいかず「10回目の試験で競輪学校に受かったんです。すぐ首になると思っていたし、まさか30年やれるとは」と振り返ったように、1勝、1勝には地道に挑み続けてきた重みがあった。
転機が訪れたのは40代に入ってから。106期としてデビューした青木美優を弟子にとったことが大きかった。男子選手とのフルもがきでは1日に何本もこなせないが、青木との練習では8割程度の力で何本もこなせる。すでにベテランの域に突入していた江連にとってはいい練習パートナーであり、師匠としての責任感も練習への意欲を高めた。
コツコツと積み上げた努力が実を結び、2021年にはデビューから26年目にして初めてGI(日本選手権競輪・京王閣)に出場した。「S級に上がれただけでもよかったのに、49歳で初の特別競輪。当時、最年長記録って言われましたよ(笑)」と言葉からは充実感がにじむ。
「脚の病気でA級に落ちたころもう辞めようと思ったことがあった。でも、それだと10回も受験をさせてくれた両親に申し訳ない。自分から辞めるわけにはいかなかったんです」と競輪好きの両親への感謝の思いを胸に、これからも与えられた天職をまっとうし更に更に前進していく。(netkeirin特派員)