「えっ、特選ですか！？うそー！」

　メンバーを見た木村皆斗が素っ頓狂な声を上げた。それもそのはず、自身はS級2班で「乗れると思わないし、(順番を)数える習慣なんかないですよ。シリーズリーダーだっていうのはわかってましたけど」と笑った。

　今回はS級1班が5人(当初は芦澤辰弘も含め6人だったが、芦澤が前検日当日に欠場して上田尭弥も特選に繰り上がった)で、2班で競走得点最上位の木村も特選に名を連ねた。

「特選スタートはもちろん初めて。びっくりした。小倉も選手になってから初めて。試験以来ですね。あの時は落車したんです(笑)。指定練習中にクリップバンドがなかなかはめられなくて、下を向きながらだったら、橋本壮史さんに『前！前！』って言われて、そのまま柱に正面衝突(笑)。試験に受かって良かったですよ。今回は落車しないように頑張ります」

　前節は初めて地元記念に参戦。一次予選と最終日に白星を挙げ、準決勝進出を果たしたが「まだ記念で戦える脚じゃなかった。まだまだです」と悔しさいっぱい。「終わってからはケアと練習をしっかりやれた。日帰りで宇都宮に1日行って、眞杉匠さんや吉田拓矢さんたちと一緒に練習してけちょんけちょんにされました」

　高松宮記念杯組らと充実の練習もできたようだ。初の特選スタートで初の小倉出走。2班ながら競走得点最上位の走りを見せてもらおう。(netkeirin特派員)