脇本雄太が早い段階で欠場届けを出していたため、初日特選の三谷将太は近畿1人で足場不在。普段から“戦っている”三谷のことだから、新山響平や犬伏湧也の番手を狙いにいくのもあると思ったが、競輪場に着いて、メンバーを確認すると、「伊藤颯馬君に行こうと思っています」と口にした。

「今後、記念で優勝しよう、特別で活躍しようと思ったら、他地区の選手とも力を合わせていかないと厳しそう。近畿にも強い自力選手はたくさんいるけど、GIで通用するのは脇本雄太、古性優作、寺崎浩平、窓場千加頼くらいで、その下の中間層が手薄。今の競輪界は西VS東の構図になっているし、西で伊藤君みたいな良い選手がいるなら、地区にこだわらず連係していくつもりです」

　三谷と言えばデビューからずっと一本筋の通った競輪をしているが、もう一段階上を目指すなら、こういう柔軟な選択も必要になってくる。2月の頭には毎年『鬼のような強さ』になる地元の奈良記念が控えているし、今回4日間きっちり走って良い流れを作りたい。(アオケイ・長谷川記者)