S級1班の経験もある松本大地。ブラックユーモアもあるから話していて面白い選手のひとり。現状、競走得点は80点だが、ベテランのS取り名人だ。

「スタートは自信があるけど、コツとか分からないし天性のもの。陸上の100メートルだって、スタートダッシュに理屈や理論はないと思うので。だけど、S取りも脚をかなり消耗する。自分は持久力がないから、ラストに脚が残っていない。弱点の克服のトレーニングをやっているけど、これが難しい。東大生と同じ勉強をやっても東大には合格しないし、強い人に練習方法を聞いても結びつかないので」

　今の競輪は、車番とスタートでほぼ決まってしまう。「こんなにスタートが重要な競輪になるとは思っていなかった。今の競輪はシンプルに突っ張り先行！」(町田洋一)