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【パールカップ】女子の東西戦! 124期がGI初参戦、もっとも出場者が多い県は福岡でも東京でもなく…!?

アプリ限定 2024/06/02(日) 18:00 0 5

まもなくガールズケイリンのGI「パールカップ」が開催される。昨年から新設された大会で、今年は第2回。ここではこの大会の特徴、選考基準や勝ち上がりについて解説する。

第1回パールカップ決勝(撮影:北山宏一)

第2回迎えるガールズGI「パールカップ」

 6月11〜13日に岸和田競輪場で開催される「パールカップ(GI)」。男子のGI「高松宮記念杯競輪」の初日から併催され、3日目に決勝が行われる。

 パールカップは2023年に新設されたGIのうちの一つで、優勝者には年末のガールズグランプリ出場権が与えられる。

第1回パールカップを制した児玉碧衣(撮影:北山宏一)

 特色は男子の高松宮記念杯競輪と同様「東西戦」であることだ。

 出場選手は東西14名ずつ、合計28名。4月の「オールガールズクラシック」の出場選手は42名だったため、比較するとかなり狭き門となる。なお、11月の「競輪祭女子王座戦」はパールカップと同じく28名である。

 それでは、選考条件を見ていこう。

【パールカップ 選考条件】
(1)ガールズグランプリ2023で1〜3位となった者
(2)パリ五輪自転車競技トラック種目代表選手
(3)選手選考対象期間において2か月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属した者 ※選考期間の平均競走得点が上位20位以内の者
(4)東西別平均競走得点上位者 ※同点の場合は選考期間における選考用賞金獲得額上位者
※選考期間は2023年10月〜2024年3月の6か月、最低出走回数は24

 見たところによると、ガールズケイリンは前年のグランプリ上位3名が男子でいう「S級S班」の扱いを受けるということなのだろう。ナショナルチームはパリ五輪が控えているため、今回も参戦はない。

 メインの選考条件は(4)の東西別平均競走得点上位者である。

第1回パールカップ集合写真(撮影:北山宏一)

トップは福岡でも東京でもない!? 県別出場数

 強い女子選手が多い県で思い浮かべるのは、福岡や東京ではないだろうか? 都道府県ごとの出場選手数を比較してみると…。

府県
(東西)
参加人数選考順位
上位選手
埼玉(東)5野本怜菜
静岡(東)4久米詩
東京(東)3石井寛子
愛知(西)3坂口楓華
福岡(西)3児玉碧衣

 出場選手28名のうち、最も多く出場者を輩出したのは埼玉。選考順位が最も高いのは野本怜菜(13位)で、飯田風音(20位)、細田愛未(25位)、藤田まりあ(27位)、高橋梨香(28位)の5名が選ばれた。補欠2位には青木美保もおり、今大会で埼玉勢は“挑戦者”の印象だが、若手が着実にレベルアップしている印象だ。

埼玉の野本怜菜(右)と飯田風音(撮影:北山宏一)

 続くのは静岡。選考順位3位の久米詩を筆頭に、鈴木美教(17位)、吉村早耶香(24位)、山口真未(26位)の4名が選ばれた。

 ちなみに福岡は、児玉碧衣(1位)、小林優香(6位)、尾方真生(15位)の3名が出場し、いずれも上位での選出となっている。東京は石井寛子(4位)、小林莉子(8位)、奥井迪(19位)の3名だ。

実力者・小林優香(左/写真提供:チャリ・ロト)と石井寛子(撮影:北山宏一)

狭き門くぐり抜けた新鋭も

 先述のとおり出場できる選手数がオールガールズに比べて少ないため、オールガールズに出場した選手のうち加瀬加奈子増田夕華など15名が選考漏れとなった。

 一方でオールガールズに出場していない選手のうち3名がパールカップ出場権を得ている。

 それが124期の竹野百香(選考順位18位)、120期の山口真未(選考順位26位)、116期の藤田まりあ(選考順位27位)。

124期のGI出場第1号、竹野百香(撮影:北山宏一)

 竹野はデビューからまだ1年の新鋭で、ルーキーシリーズは2度優勝、本デビュー後も4度の優勝を挙げ、すでに一線級の選手だ。

 オールガールズクラシックの選考条件は2023年2月〜2024年1月の選考用賞金獲得額上位者で、竹野のデビュー前から選考期間が始まっているため出場条件をクリアできなかった。今後はGI常連となるに違いない。

全員予選スタートのトーナメント制

 パールカップは4レース×1トーナメント制の大会で、勝ち上がりも東西に分かれている。初日に東西予選、2日目に東西準決勝、3日目に東西の準決の勝者(上位3名+4着1名)で決勝を行う。

第1回パールカップ決勝(撮影:北山宏一)

 ガールズは7車立てのため、勝ち上がりには“泣き別れ”がつきものだ。パールカップには「ティアラカップ」のようなシードレースがなく、全員が予選スタート。予選4着選手のうち選考順位上位選手1名が準決勝に進み、準決勝4着選手のうち予選順位上位者1名が決勝に進む。

グランプリ切符は誰の手に

 すでに児玉碧衣がGIオールガールズクラシックを制し、年末のガールズグランプリ出場権を手にしている。

 今年のグランプリは、パリ五輪でのケイリン種目金メダルも選抜条件に含まれている。(※1月から10月の平均競走得点が上位20位以内の者)

第1回パールカップ決勝(撮影:北山宏一)

 仮に3つのGIの優勝者が異なりパリ五輪で出場枠が埋まった場合、賞金上位での出場枠は3名となる。今年最後のGIとなる11月の「競輪祭女子王座戦」ではパリ五輪帰りのナショナルチームも参戦するため、ガールズケイリンを主戦場としている選手たちはこのGIを大きなチャンスと見ているかもしれない。

 実力拮抗の上位選手同士によるレースは、通常開催より波乱も多くなるだろう。普段は男子の競輪予想が守備範囲の方も、高松宮記念杯競輪とともにパールカップを楽しんでみてほしい。

藤田まりあ選手(埼玉)は病気欠場となり、補欠2位から青木美保選手(埼玉)が追加となりました(6/9追記)


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