児玉虎之介が先を見据えた好内容の走りでライン上位独占を決めた。森佑樹との二分戦だった3R。前受けの児玉は赤板で森の上昇を突っ張ると、要所できっちりと踏み上げて森に仕掛ける隙を与えなかった。一本棒のままレースは進み、本線のワンツースリーが決まった。

「二分戦だったし、無理矢理にだけど、なんとかあの形に持っていけた。相手が来ていなくてもあれぐらい踏まないと上では通用しないと思うし、あの上を来るのは相手もキツいと思うので。でも全部が詰め詰めになっちゃった。打鐘前くらいで7割、打鐘の2センターくらいでは全開。ラストの2コーナーからもう一丁、立ち上げるつもりだったけど、1センターになっちゃった。それで2センターではタレてきてましたね」

　流して余力を残したいところでも自分から踏んで、ハイピッチな流れを作った。来期は2班昇班が決まっており、目先の結果だけにとらわれない姿勢が見えた。マークした岩見潤も「虎はいいレースをしてくれた」と絶賛した。

「3場所前から自転車を替えて、今回は調整方法や乗り方も変えてみた。いいのかダメなのかはもう少ししないとわからないと思う。とにかく明日、準決勝ですね。ここ2場所飛んじゃってるので頑張ります」

　1・2班戦の戦いを見据えてパワーアップに余念がない。まずは準決勝で3節ぶりの決勝進出を目指す。(netkeirin特派員)