2024/02/22(木) 14:30 0 11
52歳の現在も自力健在の高谷。前走の川崎の最終日には捲っての1着とまだまだ健在振りを発揮している。ただ、前期S級の終盤で落車をして44日の欠場。肋骨骨折に胸骨が潰れてしまったようで、復帰した今もまだまだ本調子ではないようだ。
「競輪選手にケガは付きものってよく言うけど、落車で崩れちゃいますから、ケガをしないに越したことはないですよ。走って足りなかったところを帰ってから練習で穴埋め。走って埋めてを繰り返して積み上げていく。落車してしまったら、落ちたところからまた穴を埋めていく作業ですよ。自分はこれをデビューしてから32年間続けているんですよ」と苦笑いを浮かべていたが、コツコツと積み上げる大切さを記者は突きつけられたように思った。
「俺も52歳になったから、周りから高谷さんいつまで選手をやるんですか? って聞かれるんだけど、『楽しくなくなったら辞めるわ』って言っているんです。やっぱり楽しめないとね。自分だけのために走るわけじゃないし、どう頑張っても車券に絡めないようになったら…。お客さんのお金もかかっていますからね」との話を聞いて残りの競輪人生も全力で全うするという強い意志が伝わってきた。
初日はカマシ気味に仕掛けた三浦翔大に離れたものの、口が空くも持ち前の自力で追い付いた。最後は交わしこそしたが、後ろを追った飯島淳が高谷の外を伸び、その外を玉手の仕掛けに乗った東が強襲。結果高谷は3着、三浦は4着に沈んだことで3連単は47万を超える配当が飛び出した。3着で準決勝の切符は掴み取ったが、初日は悔しさもあっただろう。
準決勝は新進気鋭の安彦統賀に田村真広、大橋徹の関東3トリオ。西本直大に藤野一良、徳丸泰教の近畿トリオ。地区的に1人の高谷は『単騎で自力』のコメント。3対3の単騎はなかなか難しいとよく聞くが、一撃の可能性も十分あるぞ。
ちなみに、今年は暖冬で冬らしさがあんまりないが、暖冬のお陰で外を走れる事が多いということを話してくれた。(アオケイ・宮本記者)