2023/08/04(金) 21:00 0 9
宗景祐樹と言えば泣く子も黙るゴリゴリのマーカー。今までの競輪人生でどれくらい競ってきたか聞いてみると、「概算だけど200回くらいかな(笑)」と驚きの答えが返ってきた。宗景の競りに対する考え方は当サイトの「ニュース&コラム」のコーナーでも何度か取り上げられているが、そもそも競るようになったキッカケはなんなのか、今回改めて聞いてみた。
「デビュー当時はほとんどの選手が先行捲りで、自分も当然そうだったんですけど、スピードが上がってからのカマシ捲りがとにかく苦手で、押さえ先行しかできなかったんです。1つのことしかできないから、すぐに壁にぶち当たって、先行から自在にシフトチェンジ。自在になったら今度は『行かれたら飛び付き』というのを頻繁にやっていたんですけど、それもすぐに周りにバレて、うまくいかなくなってしまった。そこでですね。飛び付かせてくれないならジカで行くしかないなと。前々しか俺の生きる道はないと思って、競りに行くようになりました」
先行から自在、自在から追い込みというのが一般的だが、宗景みたいに自在からいきなり番手! 番手! と勝負するケースはかなりレア。
「競りたくて競っていると言うより、競らなきゃ着がないから競っている感じですね。自分はもともと戦闘タイプじゃないし性格もおだやか。マーク屋とはこうあるべき! みたいなのもないし、みんながこういう風になればいいとも思いません。競らないで勝てる脚があるならそっちの方が全然いいですよ(笑)」
話をしていて思ったのは、マーク屋に憧れてとか、日本一のマーク屋を目指してではなく、あくまで勝つための手段として競りに行っているということ。そこがこっちの抱いていたイメージとはだいぶ違った。
年齢的に何でもかんでも競りに行くというのは厳しいと思うが、宗景にはこれからもこのスタイルを貫いて我々競輪ファンを楽しませてほしい。(アオケイ・長谷川記者)