2022/10/15(土) 21:30 0 0
西武園競輪場のナイター競輪「東京スポーツ杯(FII)」が15日に開幕。5Rのチャレンジ予選に出場した坂本智哉と新村真に話を聞いた。
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このレースはルーキー室井蓮太朗と近況不振な藤野竜也による二分戦。室井率いる西ラインが圧倒的な支持を集めたが、車番の良い藤野が前受けから本線分断をもくろむケースも十分考えられた。
号砲と同時に1番車の藤野が飛び出し前受けに成功。藤野は赤板手前から室井の巻き返しを警戒していたが…。なんとここで西勢が奇策を打ってきた。西ライン3番手の新村真が赤板で藤野を叩く「イン切り」を行ったのだ。イン切りとは、ラインを固めていた追い込み選手が自ら動いて他のラインを抑え込み、味方の自力選手を迎え入れる戦法。昔はよく使われていたが、現行ルールでは脚を削られるなどリスクも多く、見られる機会は激減した。
イン切りによって藤野ラインは後方に追いやられ、無事に室井-坂本智哉-新村の大本線で決着。新村は「坂本さんが作戦を考えてくれたんです」と大役を務め上げて安堵した。
新村の活躍によってすんなり番手を回ることができた坂本は「恵まれました」と笑顔で今日の作戦を明かした。
「相手が前受けならそれ(イン粘り)しかない。(対策を練らないのは)相手がジャンケンでパーを出すと言っているのにグーを出すようなもの。人気にもなっていたからなんとしてもそれに応えたかった。新村君が頑張ってくれたし、ラインのおかげです」。
ライン3人がそれぞれ活躍したことで、無事に三連単1番人気での決着となった。(netkeirin特派員)