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未来の競輪スター候補ー次世代を担う原石ー

【未来の競輪スター候補】“ふわりと可憐でも勝負は強気メラメラ”新時代の到来を予感させる超逸材「もっと上をめざして」/小原乃亜候補生

アプリ限定 2025/06/24 (火) 12:00 2

『競輪選手になるために、そして夢を叶えるために』今年は第129回生として男子72名、第130回生として女子21名の候補生たちが日本競輪選手養成所に入所し、2026年のプロデビューを目指している。この時期、“未来の競輪スター候補”と題して毎年お届けしている本シリーズだが、今年は10名の注目候補生へインタビューを実施した。今回は130回生・小原乃亜(おばら・のあ)候補生を紹介する。(取材・netkeirin編集部)

130期・小原乃亜候補生

 ナショナルチームの強化指定選手として国際大会でも活躍中の小原乃亜候補生。養成所での意気込みや将来の目標、自身の性格などについて話を聞いた。

ーー自転車に乗り始めたきっかけを教えてください。

 私が自転車競技を始めたきっかけは、中三の秋の終わり頃、父がロードバイクに興味を持ち始めたからです。そこで私も自転車を知って興味を持ちました。それで高校から自転車競技を始めました。

ーー自転車競技を始めたころはどんな感覚でしたか? 自分に向いているとか強くなれるといった手応えはあったのでしょうか?

 いえ、始めたころは自転車競技好きだな、楽しいなと思っていただけでした。私は身体能力が飛び抜けているわけでも才能があるわけでもありませんし、コツコツ頑張っていこうかな、みたいな感じだったと思います。

ーーそういったメンタルだったのですね。今、養成所生活がスタートしましたが強化していきたいポイントはありますか?

 強化したいポイントはペダリングスキルです。自転車競技で使うギヤよりも(ガールズケイリン用のギヤは)軽いので、しっかりと回せないといけないと思っています。ペダリングスキルと回転力を上げていくのが課題のひとつです。

ーー小原候補生はパワーが持ち味と聞いたのですが、自転車を進ませるためにはパワーだけじゃないという感じなのでしょうか?

 そうです。パワーに依存して踏んでもギヤが軽い分だけのロスがあるので、パワーだけではなく、全部の能力値をバランスよく高めていく必要がありそうです。

ーーまだ入所して間もないですが、とても明確に課題を持っていらっしゃるのですね。続いて養成所の生活面で楽しみにしていることを教えてください。

 最近は同じ部屋の候補生たちとおしゃべりをしたり売店に一緒に行ったりするのが楽しいです。お手紙を書いて渡したりしています。

ーーお手紙を書くのですか。“女子の学生生活”という感じがしますね。

 はい(笑)。とっても楽しいです。

ーー小原候補生のパーソナルな面を知りたいのですが、映画だとどんな映画が好きとかありますか?

 映画は気になるものは全部観ますね。ホラー映画は観ないですけど、いろいろ結構たくさん観ていると思います。

ーー最近だと何を観ましたか?

 海外の映画なんですけど「ウィキッド ふたりの魔女」っていう映画を観ました。ひとりで観たのですが、すごく感動しちゃって、ひとりでジーンってしちゃいました(笑)。オズの魔法使いのアナザーストーリーみたいなやつなんですけど、おもしろかったです!

ーー小原候補生の記録会の走りだったり、過去の自転車競技のレースを見たりしているせいか、その迫力やパワフルさと真逆の“ふんわり”した雰囲気がある人に思います。かなりギャップがあるのですが、ご自身は自分をどのような性格だと思いますか?

 はい(笑)。自分の性格はおっとりしていると思います。思いますというかみんなにもそう言われることがあります。しゃべり方もそうですよね。

ーーはい。まさに“おっとり”だと思います。

 でもタイムを出さないといけないときとか勝負をするとき、レースを走る時は自分でもすごく切り替わっていると思います。自分の中から強気な気持ちがどんどん湧き上がってくるというか、ぜんぜん違う自分が出てきます。だからギャップって言われるのはとてもわかります。

レースやタイムトライアルでは別人に切り替わる(写真提供:公財JKA)

ーーそうなんですね。今年4月に香港インターナショナルカップではすでにガールズケイリン選手になっている酒井亜樹選手や仲澤春香選手をおさえて銅メダルも獲得しました。メディアやファンから「超逸材」のような目線を集めることに対してはどんな感想を持ちますか?

 わからないですけど、今はもっと上へ上へと思っています。もっと人よりもちゃんと考えなくてはいけないと思います。自分をしっかりと客観的に見れないといけないし、結果に対してちゃんと自信も持たないといけないです。謙虚と自信をバランスよく持ってやっていくことを大事にしています。超逸材だなんて自分で思わないですし、コツコツ積み上げていきたいです。

ーー今後の養成所生活を通じて目指していく選手像はどんなイメージですか?

 お客様の期待に応えられる強い選手です。人間性とかアスリートの心得とか、人からの見え方も考えて、考えるだけじゃなくてしっかりと実行に移せるような選手になりたいです。でも期待に応えて必ず勝つ選手というのがなりたい選手像ですね。

ーー今日は取材に応じていただきありがとうございました。最後にガールズケイリン選手になって達成したい目標を教えてください。

 どうもありがとうございました! GIとガールズグランプリで優勝できる選手を目指します。並行して自転車競技の選手としても精一杯頑張りたいです!


 ゆっくりとした口調と優しげな表情が印象的な小原候補生。普段の生活を語る時はふわりとした雰囲気で語るため、ナショナルチームに在籍して国際大会でバチバチに火花を散らして走っている選手とは思えないギャップを感じた。だが、自転車人生の話になると実績に対する慢心は皆無で「もっと上に行くためには」という命題に強い芯を持って取り組んでいる姿勢が色濃い。

 第1回目の記録会ではゴールデンキャップを獲得。まさにエリートだが、満足せずに次回記録会を見据えるコメントを残しており、底知れぬストイックさを思わせる。穏やかさと勝負に懸ける荒々しい闘争心のコントラストには華々しい“主人公感”が漂っていた。全ガールズケイリンファンに注目して欲しい存在に思う。

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