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自転車ストーリー

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol.25

2023/10/29 (日) 07:16 0

鈴木奈央の「自転車ストーリー」Vol.25

こんにちは!
朝晩は冷え込みますが、昼間は暖かく、練習日和がつづいています。寒暖差が大きいので、体調管理が難しいですが、秋になると、旬の美味しい食べ物がスーパーにも並ぶようになり、栄養をしっかり摂って、体調管理には気をつけています!
ここからは、どんどんと寒くなってくると思うので、今年も寒さ対策も考えないと……。

では、まず、10月2日〜4日に松戸競輪で行われたオールガールズクラシック(G1)から。
本当に、たくさんのお客様がご来場してくださり、あれほどたくさんの人の前で走るケイリンレースは初めてでした。私の名前を呼んで応援してくれている人もいて、嬉しかったです。レースは初日が肝心でしたが、組み立てを失敗してしまい、とても悔しかったです。このままじゃ終われない。お客様の前に行きたいという思いで、2日目・最終日は走り、そして、最終日にG1初勝利を挙げることができました。ホッとした気持ちと、初日の悔しさが忘れられません。

次は、10月11日〜13日に鹿児島国体へ参加してきました! 2016年の岩手国体から自転車競技にも女子の種目ができ、その時は初代優勝者を目指して参加したのですが、得意種目のスクラッチ予選で落車に巻き込まれてしまい……。痛い思いと、悔しい思いと、その時はナショナルチームに所属して世界と戦っていたので、国内レースで怪我をするのはいやだと思い、そこから何年かは国体出場を避けてきました。
ナショナルチームを離れて、競輪一本で戦うと決めてから、次から次へとレースを走り、悔しい思いで、がむしゃらに練習していましたが、楽しむ心を忘れている、気分転換に競技大会に出場して、初心に帰るのもいいなと思い、大好きなスクラッチレースを走りたい!!と決めました。それに、今年の鹿児島国体は、ガールズケイリン選手が国体に出場できる最後の大会でした。岩手国体ではゴールができず、悔しい気持ちも心に残っていたので、県内予選会を通過して出場権をいただきました。
とはいうものの、競輪の練習しかしていない今の私に走れるのか? そんな思いはありましたが、挑戦するからには頑張りたい!と思い、中距離ナショナルチーム時代に乗っていたフレームを組み直して、1カ月間くらい競輪の練習と両立してやっていました。

結果は5位でしたが、自分でレースを動かしたり、今できることは全部、出し切れたと思います。笑顔で終えることができました。

楽しく競技に打ち込む静岡の高校生、大学生たちと仲良くなれたり、元チームメイトや、ジュニア時代にお世話になった先生方に会えてお話できて、昔を思い出し、初心に帰ることができました。良い遠征になったと思います!
ガールズケイリンも、男子競輪みたいに、全プロ(全日本プロ選手権自転車競技大会)があったら楽しいだろうな〜なんて思います。いつか、何年後かにできたらいいなっ。

そして、10月20日〜22日は静岡競輪に参加しました。
地元だというのに、思うように体が動かず、初日着外になってしまい、厳しいお言葉もいただきました。ヤジを言われているうちは花だ!と、デビューした頃に教わりましたが、やっぱり心に刺さります。落ち込みます。競輪は、勝っても負けても楽しめる競技とは違い、私を1着だと予想してお金をかけてくれている人がいると改めて感じることができました。

次のレースは、追加をいただいたので、11月10日〜12日の岸和田競輪です。
今はしっかりと切り替えて、練習を行なっています。小嶋敬二さんや成田和也さんなど、伊豆には強い選手が練習に来てくださるので、アドバイスをいただいたり、見て盗んだりして、私も強くなっていきたいです。
さらに、11月20日〜22日には地元・伊東温泉競輪もあるので、優勝する気で挑めるようしっかり練習します!
また応援してください。

※本文中の掲載写真は選手本人より提供。

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【過去のコラムはこちら】
鈴木奈央の「自転車ストーリー」
Vol.24「大切な1カ月」
Vol.23「練習と休息のバランス」
Vol.22「2回目の函館へ」
Vol.21「初のG1パールカップ」
Vol.20「デビュー当時の思い出」
Vol.19「通算100勝達成!」
Vol.18「アップからレースまで」
Vol.17「気持ちの切り替え」
Vol.16「2022年を振り返って」
Vol.15「久しぶりの500mバンクへ」

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鈴木奈央

ガールズケイリンでは110期生(ガールズ5期生)として日本競輪学校(現:日本競輪選手養成所)に入り、在校1位の成績を上げる。2016年7月に静岡競輪場でデビュー。2戦目の平塚で初優勝。2023年12月の前橋で通算14回目の優勝を果たしている。また、2023年3月7日に佐世保競輪場で通算100勝達成した。自転車競技では2017年11月にUCIトラックサイクリングワールドカップ第2戦(イギリス・マンチェスター)において女子チームパシュートに出場、同種目の日本初となる銅メダルを獲得した。

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