2023/07/14 (金) 12:00 35
6月1日小松島競輪4Rは1着②米村光星、2着③内村竜也、3着⑤明星晴道で決まり、3連単の配当は110,950円。波乱の決着となったこのレースを一点で仕留めたのが「シュウのAI指数極」だ。どうしてその予想を的中することができたのか、超高額払い戻しの裏側について、AI競輪予想開発者にインタビューを行った。(取材・構成:netkeirin編集部)
「会心のレースでした。②米村選手は指数が高く、予測勝率が低い(オッズがつく)ので穴目にいいなと思っていました。そして予測バック率が低めな⑥野上選手が先行し、②米村選手がまくったときに先行ラインの番手、3番手が後ろについていくパターンの期待値が高いので狙っていきました」
車番 | 選手名 | 指数 | 予測 勝率 | 予測 バック率 |
---|---|---|---|---|
2 | 米村光星 | 600 | 8.9% | 20.3% |
4 | 中山拓人 | 336 | 53.7% | 61.7% |
7 | 梶原恵介 | 98 | 7.4% | 0.2% |
6 | 野上竜太 | 55 | 3.5% | 17.2% |
3 | 内村竜也 | 54 | 3.5% | 0.3% |
1 | 佐藤謙 | 43 | 22.4% | 0.3% |
5 | 明星晴道 | 18 | 0.6% | 0.1% |
そうレースを振り返ってくれたのが“シュウのAI指数極”開発者シュウ氏(仮名)。1109.5倍を一点で仕留める予想を開発したこの人物、いったい何者なのだろうか。
「子どもの頃は貧しい生活をしていました。食べ物に執着しないのもありますが、おやつがわりに花の蜜を吸ったり、木の実を食べたりして暮らしていたんですよ。大学を卒業して社会人になると故郷・北海道を後にして東京へ出てきたのですが、そこでギャンブルに出会いました。“競馬AI”というネーミングだけで注目された時代でしたが、パイオニアというわけではなくギリギリ滑り込んだ感じです(笑)」
インドアなイメージがある“AI開発者”ではあるがギャンブルを観戦するのはもっぱら現場で、関東近郊の競馬、競輪、競艇場をハシゴした過去もあるという。
「1日3場、4場まわったこともありましたね。府中(東京競馬場)・多摩川(競艇)、立川(競輪)からの川崎(競輪)とか。現地のアナログな雰囲気、結構好きなんですよ。中央競馬が全レース終わると“まだ地方競馬がある“とか“まだナイター競輪がある”とか負けを取り返すために血走った目でヒリヒリする人たちの空間、あの雰囲気が大好きなんです」
意外な一面を見せるシュウ氏だが、どうしてAIを使って競輪予想をしようと思ったのだろうか。
「もともと機械学習を学ぶために中央競馬予想を始め、地方競馬予想を始め、ミッドナイト競輪予想を始めていったのですが、松本整さん引退レース時の村上義弘さんの先行とか、2013年のオールスター競輪で山口幸二さんのインタビューで涙する後閑信一さんとか、そういう“義理人情”みたいなシーンを見てから、よりいっそう競輪にハマっていった感じですね」
そんなシュウ氏はどのように競輪予想を組み立てているのだろうか。
「アイデアがはまって、シミュレーションを繰り返します。良いアイデアが浮かぶと徹夜してしまって、次から次へ浮かんできて寝られないこともしばしば…。実際にうまく行くのは10%くらいですが、それでも高いほうかもしれません。シミュレーションを細分化しているので、どうしても今は時間がかかってしまいます。“良いと思ったけどダメだった”の繰り返しが基本。モチベーションの維持が大変ですね。回収率120%までいったことがあって、“こんなうまくいくか?”と思ったら、取るべきデータがちがっていたりとか(笑)」
買い方、とくに買い目を絞りすぎて失敗したことはないのだろうか。
「もう1点手広く構えていれば、というのはいっぱいありますけど、“買わなかったから来たんだ”と思うようにしています。広げた場合のシミュレーションはもちろん試していて、結局回収率が低くなるから買えないんです。3年スパンで見るとトータルで下がることが分かっていますから」
大切にしていること、生きがい、そしてこれからについても話を聞いた。
「自分が大事にしている言葉は“好きこそものの上手なれ”ですね。熱中できるものでないと一日中できませんから。生きがいは、“競輪予想”をお客さんに見てもらえる事です。自分が作ったサービスがいろんな人に“見てもらえ、必要とされ、喜んでもらえること”。そこを大切にしています。今後の「AI指数・極」ですが、再びどこかで、1〜2000万円の高額払戻があるはずです。億ですか? もちろん可能性はありますよ」
シュウ氏にとって超高額払い戻し1109万5000円は序章にしかすぎない。さらなる高額払戻の可能性を秘める「シュウのAI予想・極」のこれからに期待したい。「シュウのAI予想」、「シュウのAI予想・極」、「シュウの二車福」は『ウマい車券』で楽しむことができる。これを機に参考にしてみてはいかがだろうか。
netkeirin取材スタッフ
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netkeirin取材スタッフがお届けするエンタメコーナー。競輪の面白さをお伝えするため、既成概念を打ち破るコンテンツをお届けします。