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【未来の競輪スター候補】幼くしてプロになる覚悟を決めた山崎歩夢候補生 夢は父・山崎芳仁を超えること

2023/06/05 (月) 18:00 54

5月26日に日本競輪選手養成所の入所式が行われた。今年入所した125期・126期生の中から、山崎歩夢(やまざき・あゆむ)候補生を紹介する(取材構成・netkeirin編集部)。

高校時代の成績は「父がいたからこそ」と話した山崎歩夢候補生(photo by Kenji Onose)

 GI覇者の一人である山崎芳仁選手(88期・福島)を父に持つ山崎歩夢候補生は、小学校に上がる頃、地元福島県で東日本大震災に遭い、中学卒業まで沖縄県で過ごした。部活などには入らず、友達と海で遊ぶのが好きな子供だったという。

 高校入学と同時に福島に戻ることになり、沖縄から福島まで高校入試を受けに行った。入学先は自転車競技部がある平工業高校だ。

「中3の頃、福島に帰る前に自転車をやると決めて、練習環境のある家から通いやすく、部活で自転車ができる平工業を選びました」

 競技経験3年目にして2022年の全日本選手権トラックジュニア1kmTT、スプリントで2冠を獲るなど、優秀な成績を残した。

「自転車を始めるときに競輪選手になろうと決めていました。(競輪選手として活躍する)父がいるから、自転車を始めたら周りからも注目されるので、やるなら本気で、プロになる覚悟でやらないといけない、と」

 高校卒業して間もない18歳ながら受け答えがしっかりしている印象だったが、競輪選手になってからの夢を聞くと「競輪選手としての大きな目標は父を超えることですね。でも、まだどうやって超えるのかわからないので…(笑)。養成所にいる期間はタイムを伸ばすことに集中して、デビューしたら、競輪についていろいろ考えてGIで優勝できるような選手になりたいと思っています」と、困惑しつつも、少年らしく答えてくれた。

 競輪選手のスタートラインに立った山崎候補生は、夢に向かって歩んでいく。

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