アプリ限定 2023/02/27 (月) 12:00 12
ガールズケイリン122期ルーキーの河内桜雪選手・畠山ひすい選手・藤原春陽選手の連載コラム!第10回は畠山ひすい選手。もうすぐ春。あっという間にルーキーを卒業し、2年目を迎えようとしているルーキーが感じた今、そして10年後の未来について話を聞きました。
ーー高校卒業、養成所卒業、そしてもうすぐルーキー卒業。この2年で、気持ちの変化などはありますか?
養成所を卒業してから“大人になったな”と感じることが多くなりました。養成所時代は管理されていた立場でしたが、今は日常生活だったり、練習だったり、全部自分で決めないといけないので、大変ですが毎日充実しています。
ーーデビューしてからこの一年で一番印象的だったことは?
やっぱり本デビュー(7/11・函館)が一番印象的でした。函館競輪場でバイトもしていましたし、練習もしてきましたし、実際に選手の立場になって走った函館競輪場は新鮮でした。
ーーではこの一年、涙を流したことはありますか?
あんまり泣かないんですけど、一回だけ涙を流しました。函館ミリオンナイトカップ開催中のガールズ準決勝です。着が悪いだけじゃなくて、あまりにもふがいない内容のレースをして泣いたことがありました。その一回だけです。
ーー逆にめちゃくちゃ笑った話はありますか?
毎日笑っていたような気がします。特に加瀬さんですね。加瀬さんと行動することが多いんですけど、加瀬さんの話が面白くて、一緒の開催の時はずっと笑ってます。ご飯って朝・昼・晩それぞれ1回ずつじゃないですか? お昼食べてる時に、加瀬さんが私の耳元で「実はお昼ご飯、今、2回目なんだ」って自慢げに言ってきたのはめっちゃ面白かったです。加瀬さん大好きです。
ーーガールズケイリンでもらった賞金額、想像以上でしたか?
そうですね、想像以上にガールズケイリンはお金を稼げる職業だと思います。もっともっと稼ぎたいという気持ちもありますが、自分のこの成績でここまでお金をもらえるのか、と。最近した一番高い買い物は、去年の12月にアメ車を買いました。燃費はめっちゃ悪いんですけど、気に入ってます(笑)。
ーー春には新人選手が入ってきますね。
124期では北海道の暖稀羽(ののは=神戸暖稀羽)と連絡を取っています。高校時代は自分より速かったんですけど、養成所に行ってタイムが出なくなって悩んでいて、電話で相談を受けたりしています。“先輩・後輩”という感じではなくて、仲が良い“同県”の子なのでお互いに気兼ねなくなんでも話せます。
ーー逆に代謝で引退選手が出ることについてはどう思いますか? またクビの目安になる競走得点47点は意識しますか?
それが勝負の世界なんじゃないかと思いますけど、難しいですね。自分も適性で入ったし、自転車に慣れないまま辞めちゃった方とかを見ると、まだまだこれからなのになとも思います。自分にも重なる部分はあります。競走得点47点は意識はしていますし、もし自分が47点を切ったら、走り方は考えないといけないでしょうね。葛藤すると思います。
ーー厳しい世界で生きていくために大切なことはなんでしょうか?
怪我をしないことが一番だと思います。中高時代サッカー、バスケをやってたんですけど、怪我が多くて大事な試合に出られなかったりしたので、やっぱり怪我をしないこと。競輪では危ない競走をしないことを心がけています。中に突っ込まないとか。先行脚質のメリットは転びにくいというのもありますね。まだ一度も落車はないので、最後まで落車しないように頑張ります。
ーー大切にしている言葉はありますか?
これって決めている言葉はないですけど、私は本を読むのが好きなので、面白かった言葉を自分に落とし込んだりしています。最近だと芸能人、スポーツ選手の自伝とかですね。お笑い芸人『キングコング』西野亮廣さんの本が面白かったです。
ーーでは畠山ひすいにとって競輪とは?
競輪とは…うーん、なんですかね。難しいな(笑)。競輪を頑張っている理由は純粋な気持ちで楽しいからです。自分で決めた道だから突き進めます。プロスポーツで、女性でも稼げる職業なのが競輪。自分の力でどこまで上に行けるのか、これからも挑戦していきたいと思います。
ーーどんな競輪選手になりたいですか?
自力で勝てる選手になりたい。一番かっこいいので。競輪ですか? 競輪は楽しいです。
ーーファンからのお便りを紹介します。「加瀬さんまでとは言わなくても、長く第一線で活躍できること期待しています」と応援メッセージが来ていますが、畠山選手は何歳ぐらいまで競輪選手として頑張りますか?
まずは10年を目標に頑張っていきます。ずっと活躍はしていたいですけど、そんなに長く続けられるかどうかはわからないですね。
ーーもう一通「伊豆での練習どうですか? 違いはありますか?」とのことですが、教えていただけますか?
冬期移動で北日本の男子選手も来ているんですけど、S班とか元S班とかトップクラスの選手が同じバンクにいるような環境なので、そこは北海道とはまた違った別の刺激をもらえているのかな、と思います。
守澤さん、新山さん、一成さん(渡邉一成)に自転車のことを聞いたりしています。乗り方とか、力の伝え方とか。シッティングの時の力の伝え方って難しいんですけど、一成さんのおっしゃっていた感覚を試してみたら、良くなった気がします。完全に習得したわけではないですけれど(笑)。
ーー最後にファンの人へメッセージをお願いします。
自分らしい競走を見せられるよう頑張りますので、これからもたくさん応援お願いします。
ーーこれからガールズケイリンをはじめたいと思う人についてもメッセージをお願いします。
厳しい世界ですけど挑戦は楽しいです。普段では体験することができない世界なので、是非一緒に頑張りましょう。
ーーそして仲良しの2人、藤原春陽選手と河内桜雪選手へも普段、面と向かって言えないようなメッセージをお願いできますでしょうか。
春陽、桜雪。とりあえず落車しないように走ってください。桜雪は転んでるし、春陽もヒヤっとする場面があるので、ケガだけはしないように頑張ろうね。
■畠山ひすい出場情報
03/14〜03/16 大宮
03/22〜03/24 高松
河内桜雪・畠山ひすい・藤原春陽
ガールズケイリン122期。競輪選手を目指していた父の思いを継いだ河内桜雪、強靭な地脚と抜群のダッシュ力を武器に卒記クイーンに輝いた畠山ひすい、選手である父の指導を受け、自在脚質と勝負度胸の良さで成長著しい藤原春陽。ガールズケイリンのトップを目指し、日々奮闘を続けている。