2022/11/27 (日) 15:00 46
競輪界では知らない者がいないヤマコウこと山口幸二さんの予想コラム。元トップレーサーならではの鋭い読みは必見です。
競輪祭決勝メンバーが出揃いました。
4日目のダイヤモンドレースは新山響平と森田優弥が、残り3周から主導権争いを巡って残り2周の誘導待避線に向けてダッシュ。まるでボートレースのようで全く面白くありませんでした。そして迎えた準決勝は、決勝に乗らないと勝負にならないので本来のライン戦となり見応え十分でした。脚力のピークは自分が思っているよりずっと短い。番手まくりされていつか来る自分の順番を待つよりプロなら自分で掴み取って欲しいと思います。
メンバーと並びは以下の通り。
②郡司浩平(神奈川・99期)ー⑥小原太樹(神奈川・95期)
③新田祐大(福島・90期)ー④新山響平(青森・107期)ー⑨守澤太志(秋田・96期)ー⑦成田和也(福島・88期)
⑤荒井崇博(佐賀・82期)
⑧坂井洋(栃木・115期)ー①平原康多(埼玉・87期)
並びのポイントは③新田が北日本の先頭を走ることです。10月の寛仁親王牌を優勝してグランドスラムを達成し「次はお前(新山)の番だ」や「グランプリに新山が乗った方が有利に運べる」という計算があるのかもしれない。兎にも角にも④新山が展開有利ということです。その後ろの⑨守澤もチャンスですね。守澤はグランプリ出場を決めているとはいえGIタイトルは獲ってません。新山と4角勝負になれば絶対抜く気でいると思います。
対して②郡司はどう思っているか。もし新山が優勝したら地元平塚グランプリは北日本が圧倒的有利になります。それだけは絶対阻止したいのではないでしょうか。郡司が突っ張られる展開なら、④新山と並走して奪うこともあると思います。
まずスタート、北日本勢はダイヤモンドレースでやったように前受けして突っ張ると思います。③新田のダッシュは抜けているので①平原②郡司は共に最低中団が欲しい。後ろ攻めとなり北日本に突っ張られるレースはしたくないでしょう。③新田に負けるとしてもスタートで①平原が②郡司に勝つことができるかどうか非常に大切です。私は1番車なので平原が有利と考えますが…。
S.③④⑨⑦ ⑧① ②⑥ ⑤
後ろから②郡司が動くと③新田は突っ張ろうとします。
②⑥
2.③④⑨⑦ ⑧① ⑤
このまま②郡司が臆すると、北日本主導権で④新山番手捲りで⑨守澤と勝負する流れになって④=⑨ですね。
それでは、②郡司が④新山の所に降りたらどうなるでしょう。
打鐘.③ ②⑥ ⑧① ⑤
④⑨⑦
⑥ ⑧①⑤
H.③② ⑨⑦
④
③新田の番手に②郡司が入り、3番手の⑥小原は⑨守澤に捌かれているかもしれません。もし、初手の中団が②郡司なら⑧坂井が動きます。坂井はまだ競りの実績がないので④新山を決めるのは難しいと考え、中団②郡司の捲りです。
・狙い目
⑥小原がすんなり②郡司を追走できたなら2ー6ー1795
⑨守澤に捌かれたなら2=9ー1875
この決勝戦は、グランプリメンバーを決める最後の戦いであり、②郡司が自分でメンバーをコントロールできる立場でもあります。④新山の優勝を阻止できれば、悲願のグランプリ優勝も一歩近づくと考えます。
山口幸二
Yamaguchi Kouji
岐阜県大垣市出身。日本競輪学校62期卒業の元競輪選手。1988年9月に大垣競輪場でデビュー、初勝利。1998年のオールスター競輪で完全優勝、同年のKEIRINグランプリ'98覇者となる。2008年には選手会岐阜支部の支部長に就任し、公務をこなしながらレースに励む。2011年、KEIRINグランプリ2011に出場。大会最年長の43歳で、13年ぶり2度目のグランプリ制覇を果たし、賞金王も獲得した。2012年12月に選手を引退、現在は競輪解説者としてレース解説、コラム執筆など幅広く活動する。父・山口啓は元競輪選手であり、弟の山口富生(68期)、息子の山口聖矢(115期)・山口拳矢(117期)は現役で活躍中。
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