日本選手権競輪決勝メンバーが出揃いました。

③清水裕友(山口・105期)ー⑥荒井崇博(佐賀・82期)
⑤眞杉匠(栃木・113期)ー②平原康多(埼玉・87期)ー⑨佐藤慎太郎(福島・78期)
⑦守澤太志(秋田・96期)
⑧脇本雄太(福井・94期)ー①古性優作(大阪・100期)ー④東口善朋(和歌山・85期)

　いわき平競輪場は直線も長く、連日強風が吹いて自力選手にとっては苦しいバンクコンディション。その上、格式も賞金も高い日本選手権、勝ち上がりも厳しく、「流れの中で自力」を出す今の競輪競走の難しさが高配当につながったと思います。

　そんな中、②平原は見事3連勝で勝ち上がりました。決勝も⑤眞杉が決勝に乗ったことで、悲願のダービー王まであと一歩のところまで来ました。⑤眞杉にとっても、昨年の京王閣ダービーの雪辱を果たすチャンスです。昨年のダービー決勝、平原を付けた眞杉は郡司浩平の内で、引くかどうか迷い勝機を逃しました。それから1年、「去年から成長した姿を見せたい」とコメントを残し、決勝への先行意欲を見せています。

　対する⑧脇本はどうか。1走目は非常に力強い走りで1着を取りましたが、2次予選は稲川翔(大阪・90期)、準決勝は①古性に差されています。これまでのワッキーと比較すると末が甘いように見えます。抜きに行った古性は、4角から全力で踏みますが、「差せる」と思った瞬間に残しに入りました。これはどういうことかと言うと、古性にとって脇本は、「4角から全力で抜きに行って勝てるかどうかのイメージで踏んだけれども、脇本の踏み直しがそこまでではなかった」のだと思います。ですから、脇本は本調子ではないと読みました。

　それでも、自力選手の格は脇本が上です。しかも絶対先行したいのは⑤眞杉。脇本より後ろで勝負したいのは明白です。③清水は⑧脇本が粘るタイプではないので、眞杉について行けば中団が取れます。

S．⑧①④ ⑤②⑨ ③⑥ ⑦

　残り2周前で③清水のアクションがなければ、⑤眞杉は自ら動かないと⑧脇本の突っ張り先行を誘発します。ですから、2周では⑤眞杉は⑧脇本をフタして動きを防ぐと思います。⑧脇本は引いて、緩んだ所を一気に行く態勢を整えます。

　　　　　　　　　　⑧①④
打鐘．⑤②⑨ ⑦ ③⑥

　昨年から大きく成長した⑤眞杉は、打鐘から巻き返す⑧脇本を併せに行くでしょう。

　　　←⑧①④
H．⑤②⑨ ⑦ ③⑥

　準決の新山響平(青森・107期)に苦しめられた⑧脇本も、今の⑤眞杉にはかなり手こずると思います。一旦⑧脇本をつっぱり切っても、次は③清水が飛んでくるので②平原はバックから出ると思います。

　　　⑧
　　　　①④
B．←②⑨ ⑦ ③⑥
　　　⑤

・買い目
9＝2ー1473

　穴目は、⑧脇本の後ろの①古性が、⑨慎太郎のところに降りてきた時だと考えます。

2ー1ー9734

　⑨佐藤慎太郎は、伏見俊昭(福島・75期)、山崎芳仁(福島・88期)、前検に落車で欠場した新田祐大(福島・90期)の参謀として、常に地元ビッグを走ってきました。しかし、今節は新田が欠場したので地元の看板を背負って走り、見事決勝まで辿り着きました。エースと2番手ではプレッシャーが全然違います。「全国300万人の佐藤慎太郎ファン」を喜ばすことができるかどうか、地元ダービー最後の一戦となりました。