2025/10/01(水) 08:00
京王閣競輪場において開設76周年記念「ゴールドカップレース」G3が10月2日(木)から5日(日)までの4日間、開催される。今年も残すところ、あと3カ月。グランプリ出場権争いはもちろん、各選手がさまざまな思いを胸にシリーズに臨む。さらに今開催はS級S班から5選手がエントリーしており、豪華メンバーによる大激戦となること間違いなし。真っ先にゴール線を駆け抜け、「ゴールドカップ」を秋の空に掲げるのは果たして…!?
◆初日の出走表(2日更新)はこちらでチェック
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眞杉匠、吉田拓矢、鈴木竜士ら関東勢が再結束!
強力メンバーが集結する今開催。地元地区の関東勢も主力級がそろっている。
まずS班から眞杉匠が参戦。8月西武園記念では埼玉4車連携と別線勝負になったが、中団から捲りを炸裂させて優勝している。9月はあっせんをしない処置で1カ月間、実戦から離れたが、「合宿の予定もいくつか入っているのでしっかりこなす」とリスタートにぬかりなく準備して、この京王閣からパワフルな走りを見せよう。
7月の京王閣3日制G3では眞杉を先頭に、吉田拓矢、鈴木竜士で連携して、吉田が混戦を抜け出し、鈴木が差し切り地元G3優勝を決めている。今回もその3名が参戦するだけに、再度の結束で、シリーズを席巻したい。
吉田は今年のダービー王。すでに初のグランプリ出場権を獲得しているが、7月サマーナイトは眞杉マークで準優勝、8月オールスターも決勝進出(5着)と存在感を示している。8月西武園記念は準決勝で落車、次の共同通信社杯は抽選により初日敗退と流れは良くないが、眞杉らと好連携して関東をリードしていく。地元G3連覇のかかる鈴木は、直前も9月玉野F1で準優勝、次の富山F1を完全優勝と好気配キープ。現在は2班格なので一次予選スタートとなるが、初日からしっかりと勝ち上がりを狙う。
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脇本雄太がハイスピードの仕掛けを繰り出す
機動力では脇本雄太が抜けた存在だろう。地元開催だった共同通信社杯は番手回りとなった準決勝で8着に敗れ決勝進出は逃したものの、その一戦以外はオール1着。二次予選は10秒5のバンクレコードも更新した。今年は2月に史上初のグランプリスラムを達成。腰痛とは付き合いながらになるが、今度は昨年9月の向日町記念以来のG3優勝を圧巻のレースで手にするか。
状況によっては、浅井康太との中部近畿連携も実現か。浅井は共同通信社杯の初日に急性腰痛症で欠場し、次の9月小倉F1は5着1着3着。賞金ランキングは11位に位置しており、今回も動向は要注目だろう。
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岩本俊介、和田健太郎 ら南関東も好連携
南関東勢もS班の岩本俊介を中心に上位進出を狙う。岩本は8月松戸記念で深谷知広の番手から優勝。賞金ランキングは12位につけており、まだグランプリ2年連続出場も射程圏内だ。連携実績豊富な和田健太郎の差し脚も侮れない。7月には松戸F1で通算400勝達成、さらに京王閣3日制G3では単騎で巧みな組み立てから直線突き抜けて優勝を果たしている。ほかにもG3は5連続決勝進出中(3月四日市は優勝)の和田真久留、一撃秘める佐々木眞也も軽視はできない。
南関東からは千葉の野口裕史も注目を集めるひとりだろう。前走の9月青森記念は2日目に1着で通算300勝にリーチをかけている。もし勝利なら、登録日から10年以内の通算300勝達成者となり、竹内雄作以来、7人目の快挙となる。
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清水裕友、松浦悠士のゴールデンコンビ復権なるか
中国地区のS班・清水裕友と松浦悠士がそろって参戦する。清水は9月岐阜記念で犬伏湧也との連携から差し切り優勝。「この優勝を無駄にしないように戦っていきます」と優勝インタビューでも応えていた。7月京王閣の3日制G3では7着5着5着と振るわなかったが、巻き返しに期待したい。賞金ランキング16位からどこまで上昇していけるか。
一方の松浦は7月サマーナイトで初日に落車。ろっ骨骨折や肺挫傷などの大怪我で負傷欠場が続いた。ファン投票でドリームに選ばれていたオールスターの欠場も苦渋の選択だったことは想像に難くないが、この京王閣から戦列に復帰予定。コンディション面は気がかりではあるが、2021年にダービー王にも輝いた当場から復活のストーリーが始まる。
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新田祐大、菅田壱道ら北日本も躍進十分
今期は2班格だが、新田祐大も当然の争覇級だろう。今年の優勝3回はすべてF1戦で、近況のグレードレースは準決勝で敗退が続いており、今年決勝進出したG3は2月小松島(ミッドナイト)のみだが、上位匹敵のスピードで優勝争いも十分だ。当場は初のG1制覇、23年に記念も制するなど好実績を残しているのも注目ポイントだ。
G3は連続優出中の菅田壱道や6月別府G3を優勝している守澤太志らも好連携から上位争い必至だろう。
園田匠は8月松戸、9月岐阜で記念連続優出中、直前の小倉F1も優勝するなど鋭脚が際立つ。原田研太朗、小倉竜二の徳島勢も目が離せない。
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◆直近の京王閣競輪レースレポート
2025年7月京王閣G3
優勝:鈴木竜士
2025年7月京王閣G3ナイター
優勝:和田健太郎
2024年10月京王閣G3
優勝:犬伏湧也
2023年10月京王閣記念G3
優勝:新田祐大
2023年8月大阪・関西万博協賛G3
優勝:田尾駿介
2022年11月京王閣記念G3
優勝:宿口陽一
2021年5月日本選手権G1
優勝:松浦悠士
2021年5月ガールズケイリンコレクション京王閣ステージF2
優勝:佐藤水菜
2020年10月京王閣記念G3
優勝:平原康多
2019年10月京王閣記念G3
優勝:和田健太郎
2018年5月京王閣競輪G3
優勝:平原康多
2017年5月日本選手権G1
優勝:三谷竜生
2017年5月ガールズケイリンコレクション京王閣ステージF2
優勝:長澤彩
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【今開催のS級戦・勝ち上がり】
S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選
【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選
◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。
◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆京王閣バンクの特性
周長400m、みなし直線は51.5m。直線の長さはオーソドックスだが、カントが若干ゆるいため3コーナーで捲りが外に膨れやすい傾向がある。直線で伸びるコースは特にないが、バンクのすぐ横を多摩川が流れており、風向きが変化することがあることは要注意。連対時の決まり手は、1着は逃げ21%、捲り29%、差し50%、2着は逃げ21%、捲り14%、差し28%。マーク37%。バンクレコードは2015年8月14日にシェーン・パーキンスが更新した10秒5。
(P-Navi編集部)