2025/04/17(木) 18:00
川崎競輪場において開設76周年記念「桜花賞・海老澤清杯」G3が4月19日から22日までナイター開催される。S班からは平原康多、郡司浩平、脇本雄太、犬伏湧也の4名が参戦。中でも郡司は川崎記念を過去5回制しており、まさに地元の絶対的存在だ。桜は満開のピークが過ぎたが、S班を中心としたS級レーサーがナイター照明の中を鮮やかに駆け抜ける。76周年を迎える伝統の一戦を制するのは…!?
◆初日の出走表(18日更新)はこちらでチェック
【第12レース(S級初特選)】
1/坂井洋(S1・栃木115期)
2/郡司浩平(SS・神奈川99期)
3/平原康多(SS・埼玉87期)
4/浅井康太(S1・三重90期)
5/犬伏湧也(SS・徳島119期)
6/長島大介(S1・栃木96期)
7/松谷秀幸(S1・神奈川96期)
8/鈴木竜士(S1・東京107期)
9/脇本雄太(SS・福井94期)
並び想定は
1坂井-6長島
2郡司-7松谷
8鈴木-3平原
9脇本-4浅井
5犬伏(単騎)
※4月18日に追記。
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郡司浩平が6回目の地元記念優勝へ!
郡司は2017年に地元・川崎記念G3を初優勝すると、2019年からは4連覇を達成。さらに2021年には川崎で行われた全日本選抜競輪G1を制するなど、ホームバンクでの実績は抜けている。昨年の記念決勝は末着に終わったが、S班に返り咲き改めて迎える地元記念で主役を譲るわけにはいかないだろう。近況は名古屋記念G3で準優勝、ウィナーズカップG2も決勝進出(深谷の前で先行して9着)しており、南関東勢の主柱として開催をリードしていく。
松谷秀幸も差し脚が切れる。川崎記念は21年に郡司の後位から準優勝。22年、24年1月開催も決勝で郡司と連携している。2月全日本選抜G1では準決勝で落車して、1開催欠場したものの、3月ウィナーズカップでは機敏な動きで初日特選を1着。チャンスが来たら、決める脚勢あり。
また、佐々木龍、佐々木眞也、佐々木和紀の3兄弟がそろって参戦することも注目を集める。龍は3月四日市F1で2022年6月取手F1以来のS級優勝を果たし上り調子だ。眞也は昨年の川崎記念で決勝進出し、郡司をマークした。9月には青森記念でG3初優勝、さらに10月川崎G3でも決勝に駒を進めている。和紀は今年1月にS級昇格。まだS級戦では勝ち星がないが、初の地元記念でアピールしたいところ。
地元勢はさらに新村穣や大塚玲ら、3月松戸F1優勝の根田空史や野口裕史の強力な自力型2名をようする千葉勢など、今回も南関東勢が一丸となってシリーズの中心を担う。
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脇本雄太が豪快な自力戦で押し切るか
2月全日本選抜G1を制してグランプリスラムを達成した脇本雄太。その後は、3月ウィナーズカップで準決勝敗退も、シリーズ2勝。最終日は敗者戦ながら、抜け出した太田海也を8番手から捲りでとらえて貫禄を見せつけた。持病である腰痛の不安もあるが、全てを飲み込んでしまう破壊力抜群の走りは、地元勢にとって最大の脅威。グランプリスラマーの圧倒的な仕掛けが決まれば、昨年9月の向日町以来のG3優勝も。
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S班2戦目!犬伏湧也が好スパート
4月からS班入りした犬伏湧也の好走にも期待が集まる。S班初戦となった高知記念G3では初日特選でまさかの落車。それでも「気持ち一本で」立て直すと、決勝は番手の清水裕友に差し切られたものの準優勝で、2日目以降はオール連対でS班初戦を終えた。落車ダメージからの回復具合も気になるところだが、新S班として2戦目で本来の豪快なスパートを繰り出し、昨年10月の京王閣以来、通算4回目のG3優勝を手にするか。
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平原康多は復調なるか
平原は今年S班復帰したものの、1月大宮記念G3で落車、2月奈良記念G3で途中欠場、3月玉野記念G3は初日特選1着で今年初勝利を飾るも、二次予選で失格し、そこから負傷欠場が続いている。次戦は連覇のかかる日本選手権競輪G1が控えているが、まずはどこまでリズムを取り戻すことができるかが注目ポイント。上昇のきっかけをつかむシリーズとなるか。
関東勢は平原を筆頭に、4月武雄記念G3でも決勝進出(4着)の坂井洋、2月に小松島G3ミッドナイトを優勝した鈴木竜士、一撃ある長島大介や川崎アーバンナイトカーニバルG3の優勝歴がある山岸佳太、さらにベテラン健在の諸橋愛、2班格ながら黒沢征治ら争覇級が多数参戦する。
実績面でも抜けた存在の浅井康太や、中川誠一郎、園田匠らの九州勢、直前の4月岸和田F1を完全優勝したナショナルチームの中野慎詞も活躍が楽しみな存在だ。
次走が日本選手権競輪G1となる選手も多く、ここで最高の弾みをつけたいところ。
春らんまん、ナイター開催で争われる4日間の激闘をお見逃しなく!
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【川崎競輪レポート・プレイバック】
昨年4月の記念開催は6番手から捲った嘉永泰斗が自身3回目のG3優勝。郡司による地元・川崎記念連続優勝は4でストップした。なお、昨年10月に行われた万博協賛競輪G3は地元の福田知也が制している。
24年10月大阪・関西万博協賛競輪G3
優勝者:福田知也
2024年4月川崎記念G3
優勝:嘉永泰斗
2024年1月川崎記念G3
優勝:郡司浩平
2022年4月川崎記念G3
優勝:郡司浩平・松浦悠士(同着)
2021年8月アーバンナイトカーニバルG3
優勝:吉澤純平
2021年4月川崎記念G3
優勝:郡司浩平
2021年2月全日本選抜競輪G1
優勝:郡司浩平
2019年8月アーバンナイトカーニバルG3
優勝:山岸佳太
2019年4月川崎記念G3
優勝:郡司浩平
2018年8月アーバンナイトカーニバルG3
優勝:荒井崇博
2018年4月川崎記念G3
優勝:小原太樹
2017年8月アーバンナイトカーニバルG3
優勝:深谷知広
2017年4月川崎記念G3
優勝:郡司浩平
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◆今開催の勝ち上がり
S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選
【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選
◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。
◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆川崎バンクの特性
バンクは周長400mで、みなし直線は58.0m。標準的な400バンクであるが、直線自体はやや長め。連対時の決まり手は、1着(逃24%、捲30%、差46%)、2着(逃19%、捲13%、差29%、マ39%)で、捲りの1着が比較的多い。4コーナーから外、イエローライン付近のコースが伸びるため、ここを使って一気に突き抜けてくるパターンも多くみられる。風の通り道があり、強く吹くときは先行選手を苦しめることもあるため、風向きには注意を払いたい。最高上がりタイムは2017年8月5日に原田研太朗が記録した10秒6。
(P-Navi編集部)