2025/01/21(火) 17:00
松阪競輪場において23日から26日の4日間、「万博協賛・開設74周年記念・蒲生氏郷杯王座競輪」G3が開幕する。今年のG3は、この松阪で4開催目。ここまでは、山口拳矢(立川記念)、古性優作(和歌山記念)、佐々木悠葵(大宮記念)がそれぞれ制している。今回は年末のKEIRINグランプリ、そして和歌山グランプリも制した古性優作をはじめ、南関東から郡司浩平、岩本俊介のS班3名がエントリー。また、佐藤慎太郎、深谷知広、地元地区からは浅井康太など、輪界のビッグネームが松阪に集結し、4日間の激戦を展開する。
◆初日の出走表(23日更新)はこちらでチェック
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古性優作が今回も最強を証明!
古性優作は、1月の和歌山記念で地元・和歌山勢との別線勝負を制して大会連覇。昨年のGPチャンピオンとして、好スタートを切った。グランプリ後も追い込んだトレーニングで「疲労感が抜けきっていない」状態だったが、「(今年は)昨年以上の成績を残せるように」と高いモチベーションを維持。今回も『最強』の呼び声に最も近い自力自在戦で、4日間を駆け抜ける。なお、松阪記念は2017年に優勝歴あり(当時2回目の記念優勝)。
山田久徳は古性と好連携を決めて上位争いへ。松阪は2022年に三谷竜生の番手から記念優勝しており、好実績を残すバンクでもある。
また、古性の活躍に触発されるように、近畿の機動型が発奮する展開も十分あるだろう。
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大会連覇を狙う郡司浩平!岩本俊介の初戦は!?
郡司浩平はS班に返り咲いた今年初戦の立川記念で準優勝。初日から3連勝で勝ち上がり、落車アクシデントを回避しながら捲りで1着を取った準決勝は特に鮮烈だった。決勝は2段駆けの山口拳矢を捕えきれなかったが、4日間の動きから今回への期待も大きい。松阪では2019年にG2共同通信社杯を制覇。2023年にも記念を優勝しており、今回は大会連覇のかかる一戦。なお、あと3勝で通算400勝も達成する。
S班として、2025年の初戦を迎えるのが岩本俊介だ。昨年は5月の日本選手権で初のG1決勝進出、さらに準優勝で初のS班とグランプリ出場を一気に引き寄せた。赤いレーサーパンツで周囲の見方はもちろん変わり、プレッシャーはかかるところだが、初のS班として今開催の動向は連日注目したい。
南関東からは深谷知広も参戦する。昨年はグランプリ出場が叶わず、S班からは陥落したが、強烈な自力戦はもちろんトップクラスで、やはり存在感は絶大。競輪祭の準決勝では落車に終わったが、郡司、岩本との再連携も楽しみだ。
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浅井康太、佐藤慎太郎ら豪華メンバーが集結
浅井康太は1月取手F1決勝で4番手奪取から2角捲りで優勝しており、好ムードで地元地区の記念を迎えるか。松阪記念は過去2回(12年、21年)優勝しているが、2022年の決勝は皿屋豊の番手で落車、2023年は皿屋の前を回り、捲り追い込み4着だった。昨年2月高松では4日制G3の最多優勝記録を34に更新しており、地元地区のG3で新記録に期待したい。今回は浅井を中心に皿屋、西村光太、谷口遼平や志田龍星、村田祐樹らが中部地区から参戦し、他地区を迎えうつ。
佐藤慎太郎は1月にF1を2走。いわき平は準優勝で、大垣では和田真久留をマークして完全優勝。意外にも優勝は22年4月平塚以来で、今期は2019年以来のS1格になったが、健在をアピール。自転車競技での活躍も目覚ましい小原佑太や、昨年8月に通算500勝達成した山崎芳仁らと北日本勢も侮れない。
ほかにも、昨年11月の松阪G3決勝でワンツーを決めた芦澤辰弘、長島大介の茨栃コンビや、昨年10月に松阪F1を完全優勝している実力者の岩津裕介、九州地区からは山田庸平、阿部将大ら一撃ある面々がそろった。
各地区から強力メンバーがそろい、いかなる戦いが繰り広げられるのか。松阪バンクを舞台にした4日間の激戦に注目したい。
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【松阪競輪G3・過去レポート】
昨年11月の協賛競輪G3「レオニズカップ」では芦澤辰弘がG3初優勝を達成。また、開設記念は23年9月に郡司浩平が、菅田壱道-新田祐大の連携を5番手から豪快に捲って優勝を遂げている。なお、直近10回の開設記念では、中部地区4回、近畿地区が4回、それぞれ優勝を果たしている。
2024年11月施設整備等協賛競輪G3
優勝:芦澤辰弘
2023年9月松阪競輪G3
優勝:郡司浩平
2022年10月松阪競輪G3
優勝:山田久徳
2021年9月松阪競輪G3
優勝:浅井康太
2021年3月ウィナーズカップG2
優勝:清水裕友
2019年9月共同通信社杯G2
優勝:郡司浩平
2019年1月松阪競輪G3
優勝:村上博幸
2018年1月松阪競輪G3
優勝:稲川翔
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◆今開催の勝ち上がり
①S級9車立て・12レース4日制
◆初日
【初特選=1個レース】
1位〜9位(全員)→二次予選
【一次予選=11個レース】
1位〜4位(44名)→二次予選
5位から得点上位10名→二次予選
◆2日目
【二次予選=7個レース】
1位〜3位(21名)→準決勝
4位から6名→準決勝
※初特選出場の着上位選手から優先。
次に一次予選の着上位選手。
◆3日目
【準決勝=3個レース】
1位〜3位(9名)→決勝
※勝ち上がり表PDFはこちら
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◆松阪バンクの特性
バンク周長400mで、くせのないマッコーネル緩和曲線を採用。みなし直線は61.5mで、全国の400バンクの中では5番目の長さ。カント(傾斜)は400バンクでは最も立っており、捲りも決まりやすい。連対時の決まり手は、1着(逃24%、捲26%、差50%)、2着(逃19%、捲15%、差26%、マ40%)で、カントのきつさ、みなし直線の長さから差しと捲りが優勢。最高上がりタイムは2014年5月11日に井上昌己が記録した10秒4。
※出場予定選手や戦績は1月21日現在。掲載写真は別開催で過去に撮影したものです。
(P-Navi編集部)