2019/06/18 (火) 18:54
70回目の節目を迎えた岸和田G1高松宮記念杯競輪。私は4日間、ニコ生に出演していましたが、6月からレースに関する一部のルールが改正されたことによる競輪ファンの疑問や戸惑いを感じる4日間でもありました。「岸和田競輪はどこの地点まで誘導員を抜いちゃいけないんだっけ?」という改正されたルールを頭に入れる作業から、「二段駆けって、なくなるの?」という戦法への影響を気にする声など、様々なものがありました。私の経験の中では、こういったレースに影響を与える改正は2014年12月31日から実施のギア倍数上限変更の記憶しかありませんが、その時よりも車券を買う際、頭の中に馴染ませるのは時間を費やすような印象を受けています。
まだまだ選手もファンも試行錯誤という状況ですけれども、6月からここまでで、解説者の方々からお伺いしたお話し、又聞きしたお話し。そして、レースを観て、私が受けた印象は以下の通りです。
○二段駆けはある(白虎賞の中部勢、5秒ルールによる影響は感じていません)
○スタート牽制は少ない(誘導のスピードが上がったこと、早期追い抜き地点変更の影響?)
○身体の大きな先行選手にとって有利かも(吉井秀仁さん、鈴木誠さんが仰っていました、教えていただいたのに私の理解が追いついていないので、その理由を説明することができません……)
○周回中に脚がいっぱいになっちゃうマーク選手がいる(かも?)
○後ろ攻めから前へ上がっていく時に脚を使うは疑問(徐々に加速している状態を追い上げるよりは楽という意見もあるようです)
○カマシ先行タイプの選手は前受けできないと展開不利?(中団でもダメ、早期追い抜き地点の変更による影響?)
などなど、etcといったところでしょうか。
また、吉井秀仁さんとのお話しの中で印象に残ったのは「競輪からKEIRINになってきているのかも知れない」という一言です。ラインを組み、捌いたり、ブロックしたりの“ヨコの動き”や“ライン戦”が魅力の競輪から、スピード勝負の“タテの動き”と“個の強さ”で勝敗が決まっていくKEIRIN。好き嫌いは置いておきまして、どのみち車券は買うんだからということで、それを聞いて私は競輪予想に新たな考え方を採り入れることにしました。
それは『このレースは競輪なのか?KEIRINなのか?』です。
この考え方をすると、アラ不思議!一気に車券が買いやすくなりました!
ナショナルチームの選手がいるレースは当然のようにKEIRIN。競輪を買う時に重視してきた位置取りやレース展開は深く考えません。G1クラスで自力選手が番手ならついて行く、差すか?差さないか?の折り返しを考え、あとは3着を悩むだけ。美味しい3着がきたら良いなと、チョット買い目を広げてみると、思わぬ高配当でやったー!!と、車券ゲットにたどり着ける。なかなか名案ではないでしょうか?笑
要するに私の考えは「ラーメン食べるのにスプーン持っていても食べられない」ということ。ラーメンを食べる時はお箸、せめてはフォークを事前に用意するように“競輪を買うならこう”、“KEIRINを買うならこう”と、最初に頭を切り替えることで予想がスッキリし、結果も巧くいけば、そのラーメン……いや、レースを美味しくいただけるようになるのです。もちろん、見当違いになることもしばしば。白虎賞がまさにそれで、脇本雄太(福井94期)選手の“KEIRIN”のレースを期待したら、中部勢の二段駆けで“競輪”が決まってやられた!不破将登(岐阜94期)選手の力強い先行、その気持ちに応えた竹内雄作(岐阜99期)選手の走りに。そして、その美味しい結果に、持ち間違えたスプーンを握り締め、指をくわえて眺めるとことなりました。
今はまさに過渡期。これからどうなっていくのかの想像はそれぞれに違うことでしょう。でも、混乱の中にチャンスはあるのだ!と、今回の宮杯を観ていて感じました。私たち競輪ファンにとってのチャンスとは高配当ゲットです!スプーンにフォーク、お箸を上手に持ち替えて、美味しい配当をいただきましょう!
*編集長の横ヤリMEMO
本文中にありますように新ルールで試行錯誤の選手たち。
その中で岸和田G1高松宮記念杯競輪の開催3日目、12R=S級東準決勝の青板3コーナーから“山登り”を見せたのは後団の近藤隆司―渡邉雄太―志村大賀の3車。結果には結びつきませんでしたが、選手たちからは「ああいうやり方もあるよな」という声が挙がっていました。尚、「レース前から作戦の一つとして打ち合わせしていた」と、レース後の近藤選手のコメント。
木三原さくら(きみはら・さくら)
1989年3月28日生 岐阜県出身
2013年夏に松戸競輪場で
ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー
以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に
競輪を自腹購入しながら学んでいく
番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり
好きな選手のタイプは徹底先行
好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション
“おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている
木三原さくら
2013年夏に松戸競輪場で ニコニコ生放送チャリチャンのアシスタントとして競輪デビュー。 以降、松戸競輪や平塚競輪のF1、F2を中心に競輪を自腹購入しながら学んでいく。 番組内では「競輪狂」と、呼ばれることもあるほど競輪にドはまり。 好きな選手のタイプは徹底先行! 好きな買い方は初手から展開を考えて、1着固定のフォーメーション。 “おいしいワイド”を探すことも楽しみにしている。