2022/08/17(水) 10:45 0 3
準決勝11R、高木は矢野-橋本の後ろ中団3番手を確保し、4コーナーから一気に突き抜けて連勝。「脚を使わずに3番手だし、展開が向いてくれた。今日はあれが正解だったと思う」と冷静にレースを振り返った。「連勝? 覚えていない。(特昇まで)あと7連勝か…って、そんな選手じゃないですよ、僕は(笑)。毎日、必死!」と冗談めかす場面も。
高木は今年1月、A級へ降級後も浮上の糸口はつかめず、苦戦が続いている。「点数も105点くらい持っていた頃は、FIのレースに行けば決勝、予選でも負ける気はしなかったですね」と本人が言うように、本来の高木の実力はこんなものではないと記者は思っている。
不振の要因は「練習はしっかりしているけど、皆が強くて。周りと比較し過ぎて自信を失っていくというか…。比べ過ぎちゃうのも良くないんですかね。この感じだと自分で自分を悪くしている」と自己分析。
「前期はバックが取れず、数字もゼロ。今期から一開催、どこかで一度しっかりと自力を出せるように意識はしている。まだまだ着は良くないが、気持ち的にもスッキリした走りはできている」と復調の兆しは見えつつある。
決勝で前を任せる上遠野とは同学年。学校は違えど、学生時代からスプリント競技で対戦し、切磋琢磨してきた気心の知れた仲。「上遠野君自身が優勝を目指して走ってくれれば、ラインみんなにチャンスがある。3人で好連係を決めたいですね」。 3年半ぶり(19年2月久留米FI以来)の優勝へ、このチャンスをモノにしたい。
先頭を任された2年目の上遠野拓馬。こちらも昇班後は思いのほか苦戦続き。 チャレンジ時代の成績を見ると、物足りなさを感じてしまう。S級の先輩と練習を共にして順調にステップアップをしているが、レースでは実力を発揮し切れていない。
前検日には「すごく良い環境で練習させてもらっているんですけどね。チャレンジとの流れも違うし、不完全燃焼な競走が続いている。"練習の半分の力も出せていない"と、師匠(荻原尚人)からも言われていて…。今開催はとにかく、力を出し切れるように頑張りたい。メリハリのある組み立てができれば」と意気込みを語っていた。
決勝メンバーが出揃うと「自分の優勝というよりも、ラインから優勝を出したい気持ちが強い。みんな自分よりも点数上位の格上ですし、自分の脚を試す意味でも、しっかりと自分の力をぶつけて挑みたい」と気合十分。大きく殻を破るキッカケを掴んでほしい。(アオケイ・八角記者)