前から全て突っ張る作戦でした。しっかり付いていくだけと思っていた。赤板で内から来られたのは自分が警戒しなければいけない所。松浦(悠士)君の動きに気付かず、守澤(太志)さんに当たられて動揺してしまった。あれで追い上げられなかったですね。自分の技量不足が露骨に出たレースになってしまった。

　あそこは内で粘っても勝機はないと判断して割り切った。勝てる方法をと。行ける所から行こうと思っていたけど、前が掛かっていて仕掛けられなかったですね。でも諦めずに踏もうと思って。ゴールしても自分が抜いたのかどうかわからなかった。勝ったとわかったのは、『おめでとう』と言ってもらってですね。

　優勝できて嬉しいのと、寺崎(浩平)君に申し訳ない事をしたという気持ちですね。GIの決勝で番手戦なのと、自分から人気でプレッシャーだった。GIで人の後ろを回る機会はそうそうないけど、いい経験になった。今後の課題ですね。

　脚をしっかりキープした上で、いかに競輪に順応していくか。意識の切り替えという面ではうまくできたと思う。勝たなければならないプレッシャーは大きいけど、ファンの期待にしっかり応えないといけないという使命感を持って今後も頑張りたい。