一次予選で落車を喫して「臀部の打撲と擦過傷」と診断された。競走棄権につき付いたポイントは「1」。棄権した選手は勝ち上がることがほぼほぼ困難なため、一次予選2を走る前から二次予選進出の可能性はほぼゼロだった。

「初日の落車でこたえましたよ。気持ちも切れたし。でも小川(勇介)さんが『勝ち上がる可能性は無くても、お前が1着を取るレースをしてくれ』と言ってくれたからお言葉に甘えさせてもらいました。小川さんからすればリスクしかない展開でしたが(笑)」。

　好きな展開と言えばもちろんカマシ、まくり。前受けから車を下げ、別線の踏み合いを目掛けて一撃で決めた。上がりタイムは10秒7。バンクレコードの10秒6に迫るハイスピード弾は、落車の影響を微塵も感じさせなかった。

「フレームは無事だったけど部品がほとんどダメになって買い直したんです。高くて高くてもう怖かったけど1着が取れたし十分に払えます！」と北津留スマイルが戻った。負け戦の鬼と化し、ピンラッシュがあるかもしれない。(netkeirin特派員)