二次予選を走り終えた須永優太は開口一番に「なんだか悔しいですね…」とポツリ。
「久々の1着は嬉しいけど、ここまでくると2着という数字を意識しますよね。残念ながら、逃げ切ってしまいました(笑)」とおどけた。

　10戦ぶりの1着にどこか悔しげ？ な表情を見せる須永は、前々回の参加時から計8走し、オール2着。並み居る強豪を相手に、抜群の安定感を誇る。

　レースをふり返ってもらうと「初手が5コースで後方だったので、誰か動くようであれば、一度見てから仕掛けよう、という感じでいた。一車後ろの太田剛司さんの上昇に乗って、自分が先頭に出て様子を見ていました。後ろから誰か来ていると思いながら、自分でも踏んでいた。残り2周あたりから先行態勢に。結果、誰も来なかったし展開が向きましたね」。

「一次予選は前受けスタートだったので、軽いギヤの方がいいかな、と。二次予選は、流れの中でギヤをかけて正解だったかな」。

　メンバー構成やレース展開を想定した的確なギヤ比の調整、冷静で緻密な分析ができる点は須永の強みでもある。

　また、前検日には「平ダービー開催中は選手会ブースでのイベントが続いたり、すぐに競走も控えていて、最近はまとまった練習やケアができていない。だから、正直、今回はコンディションがあまり良くない」と話していた。万全な状態でない中でも、経験値とテクニックでカバーし、安定した成績を残すのはさすがだ。

　今開催は実力拮抗の混戦ムード。タイムトライアル1位の今藤康裕に、朝倉智仁、岡村潤と強力メンバーが揃い激戦必至の準決勝、須永はどう立ち向かうのか。虎視眈々と表彰台の一番上を狙う。(アオケイ・八角記者)

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