2022/04/22(金) 16:00 0 1
武雄競輪「大楠賞争奪戦(GIII)」が23日に初日を迎える。開催の見所を町田洋一氏に伺った。
▶大楠賞争奪戦特集はこちら
古性優作は不参加だが、S班は松浦悠士、平原康多、佐藤慎太郎、吉田拓矢、守澤太志の5名が参戦。これに地元の重鎮・荒井崇博や山田英明、庸平の兄弟が大会を盛り上げて行く。
この大会で相性が良いのは2連覇中で3連覇を狙っている松浦悠士。直前の川崎記念も郡司浩平と同着の優勝と波に乗っている。今節は自力を基本に同県の町田太我も使えて有利な材料ばかり。
GIもGIIIも同じモチベーションで走るのが松浦の魅力だ。平原康多の安定感も抜群。吉田拓矢を目標にするのは、必ずしもプラスとは言えないが、勝ち上がり段階での取りこぼしは考えづらい。
吉田は戦法が読まれており、初心に帰って、アグレッシブさが必要だ。格下相手なら捲りが決まっているが、同格戦以上だと、位置取りの甘さが出ている。「S班の走り」を必要以上に意識して、それが足かせになっている気がする。
平原が当サイトのコラムで書いているが、佐藤慎太郎のコミニュケーション能力の高さは有名。これを書くと、また本人に怒られるが、全国各地が地元戦だ。脚もあり、周りからのリスペクトは慎太郎先生の人間性。
ネタで「小松崎大地ぐらい、最初から斡旋に入れておいてよ」とのボヤキも名物だが、今回は本当に小松崎の名前が入っている。流れで平原や吉田との連係もあるが、やはり小松崎とのタッグで結果を出すのが、違う意味での嬉しさがあるだろう。
守澤太志は、昨年の落車から、良い頃の状態に、なかなか戻らない。番組の助け、展開の助けが必要だし、現状、佐藤慎太郎の後ろになってしまう。今は我慢の時だ。南関は郡司浩平と深谷知広が不在で、名前があるのは、和田健太郎ぐらい。
中部も浅井康太と山口拳矢がいないシリーズで、かなり見劣りする。近畿は大御所の村上義弘、稲川翔、三谷竜生が揃い、ピリッとしている。この辺りは成績でないし、他の地区の選手達から一目置かれる存在。
地元のビッグに対し、絶対の自信を持つ荒井崇博は連日狙えるだろう。4度の地元記念Vがあり、昨年のGIIIも単騎で優勝している。優勝して、ビッグマウスの荒井節を聞きたいもんだ。
山田兄弟は、言葉は悪いが立場が逆転。タイトルに最も近いと言われた英明だが、最近は庸平の方が中身の濃い走りを演じている。過去に兄弟別線や、兄弟連係もあったが、今年は庸平が前で英明が後ろでの、ワンツーが理想だろう。