約1か月振りの実戦復帰となった渡辺正光は「以前落車をして股関節を脱臼した。その後は普通に練習、レースで走っていたけど、無理をし過ぎたんですかね。違和感があったので、病院で見て貰ったら『股関節インピジメント症候群』になってしまい、欠場が続いてしまいました」。

「お医者さんから完治まで2か月はかかるかも…と言われていたけど、思ったよりも早く直ってくれました。脚の感じはケガをする前に戻っているけど、状態を確かめながら走りたい」と話してくれた。

　前走のPIST6の予選では3回目の参加にして初勝利を挙げた渡辺は「13日に息子が生まれたばかりなので、その息子に初勝利をプレゼントしたい」と笑顔を見せていた。

「1か月も仕事を休んでしまっているし、奥さんには心配を掛けてしまった。心配を掛けた分これからしっかり結果を出してお金を稼がないとね！ 早く復帰できたのも家族の存在があってこそ。感謝しかないですね」と支えになっている家族に対しての思いを話してくれた。

「最近の練習は1歳の長女の面倒を見ながら、家でズイフトをする事が中心。外はたまに乗るくらいですね。これからは奥さんも下の子のお世話で大変だし、これからは僕もパパとしても、競輪選手としても頑張りたい！」とパパとしての一面も見せてくれた。

　気持ちを切り替える為に新しいフレームで参加したそうだが、「どうしても練習とレースでは感覚が違うから、本数をこなして行かないとね。自転車のセッティングも試しながら走っていきたい」と話してくれた。

　完全に戻るまではまだもう少し掛かるかもしれないが、家族の存在を力にまた粘り強い走りで観客を楽しませてくれるだろう。(アオケイ・宮本記者)