2021/03/17(水) 21:00 0 0
いよいよ3月19日(金)より宇都宮競輪場で国際自転車トラック競技支援競輪 (GIII・最終日3月21日)が開催される。同レースの注目選手やレース展望について、闘う競輪記者・町田洋一氏に話を伺った。
ガールズケイリンを含め、三日制のGIIIトーナメント。中2日で松阪のウィナーズカップが開催されるためS級S班を含め、ビッグネームは不在となった。それでもGIIIなので、優勝賞金218万円と高額な大会だ。
知名度からも、競走得点からも福島の小松崎大地がシリーズリーダーを務める。派手さはないが“北日本の巨砲”で、ここではスピードが頭ひとつ抜けている。先行の回数こそ減ったが、捲りのスピードが上がり、人の後ろを回っても信頼できる存在になっている。あの佐藤慎太郎もその実力を認めているほどだ。基本、自力の戦いになるが坂本周作と藤根俊貴と同乗のケースは前を任せる。小松崎マークは点数的に同県の渡部幸訓か鹿内翔だろう。もちろん、勝ち上がれれば、小松崎の師匠・岡部芳幸も番手を回りたいはずだ。
地元関東地区からは、2班でも佐々木悠葵に期待が集まる。先月の高知、今月の広島と立て続けに優勝。バスケット出身らしいアスリートの走りをみせてきたが、ここにきてかなりパワーアップしており、レースにも慣れてきた。宿口陽一、神山雄一郎、神山拓弥、杉森輝大の前で頑張るが、単なる引き出し役では終わらない。
神山雄一郎も輝きを失っていない。たとえ全盛時の走りが無理だとしても、地元のビッグレースを盛り上げる意味でも、ぜひとも決勝に進出してもらいたい選手のひとりだ。
南関は1班の先行選手が不在ではあるが、2班の望月一成が参戦する。2月の別府で完全優勝し、S級初優勝を決めた望月の存在は、悲しみに耐えながら今シリーズも参加する成清貴之にとって大きいことだろう。
中部勢からは竹内雄作に注目したい。地元大垣記念の優出に惜しくも失敗したが、先行力はメンバー随一のものを持っている。500バンクを苦にしないスタミナがあるので、ジャン先行でも押し切ってしまうだろう。
中四国勢は自在の小川真太郎に、シャープな柏野智典の連係。混戦を演出すれば、2人のワンツーも可能だ。
ほか、ワッキー(脇本雄太)の弟で近畿の脇本勇希、GIIIの覇者でもある関東の山岸佳太は2班で、それぞれ予選スタート。注目の両名は初日から人気になるだろう。
ガールズケイリンは予選が2個で、14名が参加。中でもレース巧者の石井寛子の実力が抜けている。年末のグランプリに向けて、早い段階から賞金を積み上げておきたい。一度は天下を取った地元の梶田舞、先行に徹している太田美穂が次の評価になる。アイドルのようなルックスの裏に秘めた勝負根性を見せる高木佑真、岩崎ゆみこ、比嘉真梨代は走りに安定感があり、車券圏内には食い込んでくるだろう。