ミッドナイト競輪が始まり今年で10年。小倉競輪場から始まり、僕も関わっている前橋ドームが続き、年月の流れの早さを感じる。最初の売り上げは5000万円から6000万円。2月1日の前橋ミッドの売り上げが1日、5億3000万円だから信じられない。

　橋本悠督さんは「最初のあの時期を知っていると、今の隆盛が信じられないですね。ミッドが始まり、すぐに東日本大震災があって、売り上げは更にガタ落ち。僕自身もSNSで盛り上げたり、ネット放送に力を入れたりして、段々と手応えを感じてきました」

　愛称・ハッシーの存在がなければ、ミッドの成功はなかったと思う。「デスメ」、「オケラキャラ」など新たな造語も生まれた。元々、ハッシーは板前を6年やり、その後、ラジオのDJになり、それから岸和田競輪場の実況で競輪界と深く絡み始めた。今ではMC、実況、企画構成と競輪タレントのS級S班として君臨している。どこからも引く手あまただ。

「コロナ禍でもあり、今はリモートで新たな競輪を模索している。常に10年単位で考えているので、夢は広がっていますよ」

　はっしー人気は競輪界で一番であるし、今後の動向にも目が離せない。(町田洋一)。