2022/01/16(日) 10:30 0 1
捲りラインの3番手回りから直線で中をシャープに伸びて2着に突っ込んだ爲田学。
「あれくらいの脚はあるよ。たまにしか披露できなくなっているけどね。一時期よりは踏めるようになってきたかな。やっぱり練習は裏切らないってことだね。コツコツとやっているので」
直近4ヶ月で白星はないが、3連対率は50%。高確率で車券に絡んでいる。補充出走も含めると8回のGIに参戦した今年で50歳になるベテランは、7車立てが主流になっている現状をどう感じているのか。
「やっぱり漢字の競輪をやってきたからね。本当は漢字の競輪をやりたい。7車だとなかなかね…。俺らぐらいの世代はジレンマがありますよ。でも、そうも言っていられないから結果を出していくしかないんだけど。今まで以上に、どうしても展開に左右されてしまうから、なかなか難しい。番組6割、展開3割、脚が1割って感じかな。脚を作っていても、番組や展開が向いてくれないと結果を出しづらい。いかに出番が来た時に力を出せるか。やっぱり練習をやっておくしかないんだよね」
理想の戦いとは逆行してしまっているが、それでも必死にしがみついている。目標不在の場合は強気に番手勝負するシーンも見られる。今では少なくなった昔ながらの個性派レーサーの一人であろう。
「競輪選手は何歳になっても、誰でもスポットライトを浴びることができるいい仕事ですよ。戦い方によっては。でも点数を持っていないと流れが来ないのが顕著ですからね。“いかに自分を表現できるか”をテーマにやっている。少しでも輝ければ。やっぱり選手をやっている以上はS級で戦いたいよね。自分では“名物おじさん”だと思ってやってます。たまにはこんな選手がいてもいいでしょ。頑張りますよ」
まだまだ闘志は失っていない。どころか、ますます燃えさかっているようにも見える。これからも一つ一つのレースで“爲田学”を表現していく。(netkeirin特派員)