2021/12/22(水) 17:00 0 3
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回はひろしまピースカップでSSの貫禄を見せた好プレーを紹介! 前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
12月9日、広島競輪場で開催された「開設69周年記念 ひろしまピースカップ(GIII)」の初日特選は守澤太志(36歳・秋田=96期)と芦澤大輔(39歳・茨城=90期)が最終1角で落車するというアクシデントが起きた。松浦悠士(31歳・広島=98期)は1角で守澤と体が振れ、態勢を立て直してのレースになった。
バランスを持ち直し、最終バックでは目の前にいた渡邉一成(38歳・福島=88期)がまくっていく。その動きを追い、不発とみた後、落ち着いて直線勝負にかけた。グイ、グイ、と伸びての1着。地元ファンの前で走れる広島記念の初日。大事な1走を、穏やかに切り抜けた。
このレースのポイントは松浦の落ち着きに尽きる。熱くなり、無駄な動きが生まれてもおかしくない。しかも、1角で2人落車するアクシデントもあった。動揺しない方がおかしい。
だが、慌てなかった。優勝だけでなく、4連勝の完全Vが責務のシリーズだ。
逃げ出したいくらいのプレッシャーを、自分の力を信じることで、自分の走りに徹することで跳ね返した。残り3走につながる、大きな一走だった。シリーズの流れをものにしたその走り。★4つ。
すごいで賞=★★★★☆(星4つ)