男子ほどケガ等のリスクはないにしても、ガールズグランプリを間近に控えたこの時期に追加参戦を決意した児玉碧衣。しかもグランプリ4連覇が懸かる状況で、である。

「前回の武雄からグランプリだと、ちょっと間隔が空きすぎちゃうかなあって。例年は中旬に走っていたと思うので。そう思っていたら、いいタイミングで追加をいただけた。事故だけはしないように、気をつけます」

　現在は破竹の31連勝中。そして「400まであと1勝ですよね」と、自ら話したように、通算399勝。てっきりグランプリで節目を達成することを狙っているのだと思っていた。

「グランプリで400勝を達成する方がストーリー性はあるけど、あくまで通過点なので。とにかく勝てるうちに、勝てるだけ勝っておきたい」

　女王の勝利への執念がひしひしと伝わってきた。“あれ”から負けなしの31連勝。サマーナイトフェスティバルでの信じられなかった姿から、どうやって立て直せたのか。

「やっぱりトップで戦っていたいと強く思ったんです。1度も勝てなかったサマーナイトの屈辱で、それに気付かされた。今思えば、いい敗戦だったと思う。やっぱり勝ちたい。メンタル一つでこれだけ変わるんですね。連勝もできる限り伸ばしたい」

　ガールズグランプリ3連覇中だった女王が、メンタル面でも壁を一つ突き破った。そりゃー、強いに決まってる。初日に通算400勝を達成し、34連勝で年末の頂上決戦に向かうだろう。勝っても勝っても勝ちに飢えている絶対女王が、2連続完全優勝中の防府バンクで風を切り裂く。(netkeirin特派員)