2021/11/27(土) 06:00 0 1
東京スポーツの前田睦生記者がレースの中から”思わず唸った”選手をピックアップする「今週の競輪好プレー」。今回は小倉競輪場で開催された競輪祭から貫禄の好プレーを紹介! 前田記者直筆解説と一緒にぜひご覧ください。
11月20日にガールズグランプリ2021トライアルレースの最終日が行われた。燃え上がる小倉競輪場。アメジストの決勝11Rでは児玉碧衣(26歳・福岡=108期)がまくりを決めた。柳原真緒(24歳・福井=114期)が最後迫ったものの、許すことはなかった。28連勝。
このレースには妹弟子の尾方真生(22歳・福岡=118期)もいた。
「真生か柳原が仕掛けると思ったから」、「動く2人が後ろにいるときついので」と、2人の動きを見てからの勝負と決めていた。少し前なら意地になって、どこを叩く、早めに行ってしまっても、と選択肢を増やし過ぎて困惑することもあっただろう。
しかし、7月函館(サマーナイトフェスティバル)の経験がある。自分が自分であることと、そのレースでの自分の立場。ここを見極める力を付けた。2人がヤワな走りをすれば、自分が行けばいい。前2走で体力的には限界だったが、それも含めてのまくり勝負。最終バックからの姿は「私が女王です」というオーラに満ちていた。
周回は最後方になったが、目の前に尾方がいて、仕掛けることは分かっている。その落ち着き払った判断に★3つと、勝ち切った強さに★1つで、全部で★4つ。簡単そうに見せるが、その実は簡単ではないのも好プレーに取り上げた要因である。
すごいで賞=★★★★☆(星4つ)