アプリ限定 2025/07/23(水) 12:00 0 3
netkeirinの連載コラム『感情移入』でもおなじみの東京スポーツの前田睦生記者が、熱く盛り上がったレースの中から、思わず唸ったプレーを紹介する『今週の好プレー』。
2025年5、6月にお届けした5本の中から、PV数や皆さまからの反応、そして著者である前田記者の“すごいで賞”を参考にしながら、netkeirin編集部が独断で「競輪好プレー月間大賞」を選出しました。今月も前田記者の動画解説も交えてお届けします!
netkeirin編集部で選考したところ、5、6月の「競輪好プレー大賞」は、僅差で6月11日玉野競輪FIの2日目 4R A級 準決勝で見せた名マーカー加倉正義が見せた往年の技の好プレーに決定しました。
5、6月の競輪好プレー月間大賞に輝いたレース動画を前田記者の解説とともにご覧ください。
■加倉正義“横は通さんよ” /玉野FI・2日目4R A級 準決勝
(協力:公益財団法人JKA 提供:玉野競輪場)
■選考コメント
・山崎選手に捲り迫る菊池選手は元S級で点数的にも山崎選手を上回る実力者。実際脚色をみても普通であれば楽々捲っていただろう。ただ加倉選手の車間切り、そして体でしっかり当てるお手本のようなブロックでシャットアウト。タテ勝負が主流となっている中、このような美しい仕事が見れることに感動しました。このレースに限らずいつも前を走る選手の強い味方であり続ける加倉選手、まだまだそのいぶし銀な走りを見せてほしいです。
・激しさはなくとも確実に止めるブロックは熟練の技。「身に染みついていた何かが出たんでしょう」「(ブロックした菊池選手に)転ばないでくれ、S級がパーになる」S級復帰への強い思いがにじむ54歳の走りに感動を覚えました。
・7車立て、スピード化によりマーク屋(番手選手)にとっては不利になっている現代において価値ある1勝。経験に裏打ちされた卓越した状況判断と、最後の直線での力強い伸び脚がなければできないことです。54歳というベテランでありながら、車間切りとヨコの動きで相手を完璧にブロックし、そして前を差してラインワンツースリーで決めた技術はまさに圧巻。「ここまで仕事して脚残ってるのか」と驚きました。この勝利は、加倉選手個人の高い技術力と精神力を示しており、現代競輪における「番手の美学」の重要性を改めて証明する、非常に価値のある一勝だったと思う。
■惜しくも大賞を逃した「5、6月の競輪好プレー大賞」候補はこちら
●荒井崇博“迷惑はかけられん” /平塚ナイターGIII・初日12R特選
●山口拳矢“最後のチャンスまで” /四日市ナイターFI・最終日12R決勝
●新山響平“新新山はシリーズを支配する” /別府ナイターGIII・最終日12R決勝
●鷲田幸司“競輪、やってます” /取手FI・2日目7R一般