ハイレベルなメンバーが揃ったが、児玉碧衣が断トツの存在だ。直前のGI「オールガールズクラシック」は上がり11秒5の快速捲りで予選を勝つと、準決勝は佐藤水菜に先着して連勝。決勝は惜しくも2着に終わったが、強い走りを見せて児玉碧衣ファンを安心させた。

「今までの生活ではGIで通用しないと思って、角令央奈さんに無理やりメニューを組んでもらって1週間、練習して行った。優勝を目指してというよりは、いい状態に戻すっていうところでやってみて、初日は半信半疑だったけどいいタイムで捲れた。決勝は梅川(風子)さんがあぁいうレースをするのを見てなかったから、梅川さんの動きは想定外。出し切れずに終わっちゃって、こういうパターンもあるのかって勉強になりましたね」

　オールガールズクラシック連覇とはならなかったが、自身のモチベーション低下などもある中、GIで再び輝きを取り戻した。

「1週間でここまで戻るんだなって。手応えと自分の可能性にわくわくした。自分の持ち味を出せなくて、自信がなかった分、楽しくなかったけど、練習して、いいタイムが出て、いい結果を出せて楽しくなってきた。やる気が出てきた。(やる気スイッチ)入りました！」

　もう心配はいらないだろう。来月のパールカップに向けてもさらに勢いを加速させていく。

「レベルアップするってなると、心拍を上げたりとか、この前とは違う練習にもなると思う。この武雄が終わってからまたメニューを組んでもらって、やっていきたい。最終日の次の日(8日)が30歳の誕生日。20代最後の開催なので、いい形で終われるようにしたい」

　20代で走るレースもあと3走。全部勝って、気分良く30歳を迎えるつもりだ。(netkeirin特派員)