2025/05/04(日) 17:00 0 2
前回の静岡決勝では同県の後輩でもある阿部英斗の番手を選択。その阿部が積極果敢な逃げに出て、最後は番手捲りで初優勝となった。
「決勝のメンバーが出てから阿部君とは40分くらい話し合いました。それは自分も動きたかったからなんです。今の自分はお客さんから、自力の後藤として見られているだろうし、自分もそう思っている。そんな自分が追い込みでもないのに、人の後ろをまわって良いんだろうかと悩みました。それもあって、阿部君とは長い話し合いになったんです。途中で別々でもいいかなって思ったりもしましたね」と、後藤の自力に対する姿勢が番手回りの決断を渋らせたようだ。
しかし、最終的には阿部の番手を回ることとなった。その一番の決め手は何だったのか、さらに聞いてみると「阿部君は同県の後輩だし、S級まで自力で這い上がってきた若手。自力でここまで来るのは本当に大変なことだし、ここで自分が簡単に別線でやろうというのは、彼が今まで頑張ってきたことの評価を落としてしまうのではないかと思ったからです。ここまでやってきた阿部君の頑張りを自分が認めて付けてあげることこそが、阿部君に対する評価に繋がるんだと考えました」と、(番手回りは)複雑な判断でのことだったようだ。
レースでは阿部が逃げて、その気持ちを汲んだ後藤が番手捲りで見事にVを決めた。「今回の勝利は単純に嬉しい。今まで優勝できそうでできなくて、自分でももやもやがあって、少し苦しい時があったけど、これで気持ちも心もすっきりした。ただ、(自力ではないので)この優勝が、良いか悪いかというのはあると思います。ですから、お客さんが自分に期待している自力での優勝というのが、今後の目標になります。ここからそうなれるように、ひとつずつ頑張っていきたいと思う」とキッパリ言い切った。(アオケイ・真島記者)