2025/03/18(火) 17:10 0 5
今年は天候の振り幅が大きく、暖かくなって春を感じるどころかTシャツ1枚で過ごせる日がきたと思いきや、急に雪が降って20度ほどの寒暖差があり、ジェットコースターのような気候が続いている。選手の中には花粉症の方も多く、症状や程度は人それぞれだが、地味に集中力を欠くどうにもならない痒さや呼吸のしづらさ、怠さなどを感じることも多く、天候や気温によって花粉の状況も変わってくるので振り回されて大変な時期を迎えている人も少なくなさそう。
そんな中、伊東温泉競輪で今年2度目のビッグレースとなるウィナーズカップが開催される。一番の特徴は1着回数の多い選手から優先的に斡旋されること。そして何が面白いって特別選抜予選にはS級2班でも1着の回数が多ければ乗れる唯一の機会であり、今回は青柳靖起選手と大矢崇弘選手の名前が! ビッグレースはそれぞれ特色が異なるが、何か1つに特化していれば出場できるチャンスがあると思うと希望が持てたり、目標も定められたりしそう。
伊東温泉競輪と言うと、昔ながらの温泉街から少し行ったところにある年季の入った味のある競輪場の印象が強い。若いお客様より年配の方が平日の昼間からのどかに新聞片手にお茶を飲みながら熟考しているイメージがあり、時間の流れがここだけゆっくり過ぎていくような心地よい空間だった記憶がある。
1周333mと小回りバンクだが、33の中で1番直線が長く、意外と先行よりも捲りや追い込みが決まる記憶がある。1度、通常開催にプライベートで遊びに行った時に地元の簗田一輝選手が捲りで最後方から鮮やかに捲り切って1着だったのがなぜか強い印象として残っていて、捲りでも勝てることをインプットした場所でもあった。
◆藤井侑吾選手
なかなか厳しい時期が続いている中部地区で希望の星の1人になりそうな自力型で注目している選手。新年最初の立川記念では決勝に乗り、山口拳矢選手の優勝に貢献。その後の山口選手のコメントを追いかけるに「心を動かすきっかけ」になり意識も変わってきたようで、そんな走りができる藤井選手の姿勢に私も刺激を受けている。自分のスタイルで人の心を動かしたり、変わるきっかけになる走りは必ず競輪界で華咲くと願って。
◆眞杉匠選手
最近は誰に取材しても名前が上がるのが東の眞杉選手、西の古性選手。クラス関係なく、みんなが2人を頼って、それぞれ練習しに集まってくるとのこと。特に眞杉選手に至っては113期同期の士気を高める中心的人物になっていて、小林泰正選手や森田優弥選手と一緒に底上げ的要素を担っている。1月に斡旋停止だった分、これから巻き返しにくるはず。
◆村田雅一選手
私も同じ40歳の同世代選手で今、1番タイムリーな選手。今年初のGIで初決勝進出!“おじさんの期待の星”と周りから弄られているらしいが、まさに40歳になって新年から大きな浮上に成功し、この弾みを持って、このまま1年をどこまで上がっていけるか追いかけていきたい。近くて遠くに感じていたであろう優出を果たしたことでこのステージが現実に変わり、きっと本人の意識も大きく変わるきっかけになったに違いない。決して、派手なタイプではない堅実なイメージだが、しっかりと仕事をこなす熱さを秘めている。
今回も前検日と初日の潜入レポートを担当致します!