初日特選は同県の近藤夏樹マーク。連係を外すと猛然と追い上げ位置を奪って内を入ったが着外に終わった。レース後は「熊本の直線に負けたね」と、かつて滑走路と呼ばれた当地になぞらえて敗因を述べたが、準決のメンバー表が発表されると「おっ！」と身を乗り出した。

　それは岡部伶音を目標に得たからだ。岡部の父、芳幸(66期)とはS級で幾度も連係してきた間柄で、一目置いている存在。それゆえに愛息との連係には自然と気持ちが入った。

「岡部さんには先行をしてもらったこともあるし、けっこう連係しています。切っても切れない縁っていうか。こんなタイミングで(伶音と)連係できてよかったですね」

　岡部が挨拶に訪れると「よろしく！オレを父と思って駆ければいいから。ケツだけ見て走るよ」と激励した。成清は初日こそ出番なく終わったが「前検日の前日に飲んだ酒もそろそろ抜けるでしょ(笑)」と冗談をはさんだ成清らしい表現でコンディションの上積みを予感させた。

　19日、2日目5Rは両者の好連係に注目だ。(netkeirin特派員)