2025/01/13(月) 17:59 1 25
負けないから王者なのか、王者だから負けないのか。今年も競輪界は、古性優作の一年となりそうだ。しかし、当の本人は今年初戦を優勝で飾るも笑顔はなかった。
「(赤板は)踏み込みたいタイミングで早期追い抜きが怖くなって、バックを踏んでいるところを(菅田に)差し込まれてスキを見せてしまった。結局、前検日に入ったままの疲労感が残っていて周回からキツくて。前の併走の決着が長引いて、余計に脚が溜まらなかったです。(打鐘で)松本君の粘りも頭になくて立ち遅れてしまったし、油断していた。(松本は)シビアに走っていましたね」
地元勢との別線に「輪太郎は、これからの近畿を背負っていく選手。僕も愛を持って力勝負を、と思っていた。でも、胸を張って力勝負をしたって感じじゃないし、変な感じです。自分でチャンスを潰して結果的にリカバリーできたけど、ラインで決まっていないですし、もっと(圧倒的な力で)ねじ伏せたかった」と話した。
いま、競輪界は古性を中心に回っている。岸和田で行われている近畿合宿には地区の垣根をも越えて、同期や他地区の選手も集うという。
「冬期移動で同期の阿部力也さんが来て。『何で来たんですか?』って聞いたら『僕を頼ってきた』って。すごく嬉しかったですね。どんどん強くなっていて、早く大阪に移籍してほしいなって(笑)。僕もパクらせてもらえるところは、どんどんパクろうと」と常に成長、進化を求める男は、どこまでも貪欲だ。
大会連覇で2025年も最高の形でスタートをきった。今年の目標を「GIの決勝に全部しっかりと乗ること。そして、昨年よりも良い成績を。前の年より成績が落ちるのはダメだと思う。成長をしないと。(自身で更新した年間獲得賞金額最高記録についても)記録は塗り替えるためにある。更新できるように頑張りたい」と掲げる。
今年は一体どんな一年になるのだろうか。ただ言えるのは、古性という選手がいる時代に競輪を見られて最高だ。(アオケイ・八角記者)