9連勝でA級を卒業した直後こそホームラン級の当たりはなかったが、ここにきて宮崎大空がブレイク中だ。初日は本来の変幻自在な競走で頭まで突き抜けた。

　検車場に帰ってきた宮崎は「得意パターンになってくれた」とニヤリ。

「最近は内に進路を取るレースが少なかったけど、久しぶりにスルスルと走れて気持ちよかった。最近はタテ勝負が多いけどあれが本来の僕のレースなので」と宮崎らしさ全開のレースだった。

　直前の松山記念では町田太我を破る大金星を挙げ、準決勝では小倉竜二に任されたが「小倉さんには『先行します！』と言ったんですが『せんでええ』と言われちゃいました。ただ、小倉さんとは以前からよくお話をして貰っているんです」。

　この松戸には前乗りをしたみたいで「今回一緒の中山遼太郎と飲んじゃって寝不足が心配だったけどちゃんと体が動いてくれました。今日は風呂にも入らずすぐに寝ます(笑)」とジョークも飛び出し口も滑らかだ。

　自信も「脚力は上がっている」と自負していたし、相手が強力になる準決勝でも狙いたくなる。今が買いの選手だろう。(アオケイ・松野記者)