ーー石原選手、今節の自身の動きはどうですか？

石原颯：良いですね。体調もですけど、自分の体に合わせて作ったフレームなんで走っていて楽しいです。

ーー2日目は河村選手に捲られましたが、組み立てはどう考えていましたか？

石原颯：4分戦で各ラインが車間を空けられたら厄介だなと思って「逃げます」ってなりました。

福島武士：聞いてください。こいつ汚いんですよ〜。話をした時はバンクが重くて踏み上がらないから一発目にカツンと駆けますって言ってたんです。でも本番は緩くペースで踏み上げて最後は余力を残して踏み直された。道中は捲られると思ってヒヤヒヤしてました。

石原颯：だって勝ちたかったんですもん。福島さんに練習で交わされるから(笑)。

福島武士：こっちは味方だろ(笑)。

石原颯：いや。後ろが一番強敵でしたよ。

福島武士：ねっ。こいつ汚いでしょ。味方に嘘つくんですよ。

ーー石原選手の今の目標は？

石原颯：ヤングGPとオールスターでお帰り組にならないこと。

ーーヤングは自力で？

石原颯：今のところ町田君に付きたいと思ってます。歳も僕が一つ上だし、交わせば優勝かなと。まだ時間があるのでゆっくり考えますけどね。

ーー「この記念取りたい」とかはないんですか？ 町田選手はGIIIを獲りましたよね。

石原颯：ないですね。記念よりGIタイトルです。せっかく選手になったんだから。

ーーGIIIからGII、GIってと段階を踏むことが多いと思いますが…。

石原颯：記念はどうでもいいですね(笑)。やっぱGI！ 僕は飛び級狙いです。

福島武士：こいつ変わってるでしょ？ GIIIも立派なタイトルやぞ。記念タイトル数とかも出るし。

石原颯：へぇ〜。

ーー今、レースで大事にしていることは何ですか？

石原颯：ラインですね。みんなで勝ち上がりたい！ 9車を走っていて3車のありがたみがよく分かります。準決も地元の山中さんと佐々木さんを勝ち上がらせることができるように走ります！

　どこか抜けている感じの石原選手。話していてもスポーツ選手から感じる闘志や威圧感は全くない。ただ内に秘めるモノは強いなと感じた。「勝ちたいじゃなく、負けたくない」らしい。まだ足りない部分は周りの先輩から教えてもらいながら、開催ごとに石原選手はパワーアップしていく。(アオケイ・梅田浩行記者)