2021/06/28(月) 19:30 1 1
準決勝を振り返る稲川翔は
「寺崎には準決だから早目から出ても誰かが来たら引いて勝負してもいいとは言っておいたんですが、本当に強い気持ちで2周先行をしてくれた。自分もグッと来るものがありましたよ。最後は(寺崎が)苦しそうだったので自分も沈んだら申し訳ないので寺崎の気持ちを無駄にしないように踏ませてもらった」と感謝の気持ちを全面に表しながら語ってくれた。
さらに「寺崎の脚力は輪界でも何本かの指に入るものが元々ある上に、最近は気持ちも強くなってきている。だから僕たちももっと何かしないといけないと思わせてくれる存在」と賞賛が止まない。
「寺崎が頑張ってくれたおかげ。それだけに他地区に行けませんよ」とキッパリ言う稲川の決勝の戦い方は単騎戦を選択。
その単騎戦と言えば直前の高松宮記念杯決勝でも単騎戦だった。その時の決勝前のコメントでは「単騎の競走はみっともないレースが多いので、そんな事にならないように」と語っていたが、結果は7着。
あえて、もう一度尋ねると「そういった自分の不甲斐ない気持ちを、今回の寺崎が連日の競走で奮い立たせてくれた。寺崎の気持ちも背負うつもりで決勝も走りたいし、自分の中でしっかり組み立ててチャンスをモノにしたい。優勝を狙います」と見た目は単騎戦だが、寺崎の思いも乗せて走るだけに、稲川の中には“寺崎と2人のライン”ができる。(アオケイ・渡辺記者)