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【PIST6】被災地・石川の小嶋敬二は「自分の持ち場で今は一生懸命頑張るだけ!」

2024/01/05(金) 17:45 0 16

6日から7日にかけて「TIPSTAR DOME CHIBA」で行われる「PIST6 Championship」の「フォースクォーター」。初日の3R一次予選Cに出走予定の小嶋敬二に話を聞いた。

「自分の持ち場で今は一生懸命に頑張るだけですよ」と話した小嶋敬二

 元旦に起こったばかりの能登半島地震で、まだまだ多くの救助を待つ方や被災された方たちのことを考えれば、心が痛むばかり。そんな石川県の代表選手とも言える小嶋が今開催に出場。

 小嶋は大晦日に、いわき平の最終日を走り終えて23年の走り納めだった。
「平が終わってからは品川に行っていて、そこのホテルで地震を知りました。ただ、さすがに家のことが心配で気が気でなかったから2日の朝に金沢に向かいましたよ。北陸新幹線が動いていなかったので、京都回りでしたけどね。幸いなことに、金沢の家は近所の石垣が崩れていた程度で、家族は無事でした。あとは俺の獲ったトロフィー類が倒れていたことくらいかな。でもGIやGIIのトロフィーは全然倒れていなくて、やはり物がしっかりしているんだなと。倒れたのはGIIIのヤツだったね(苦笑)」と最後の方は悲しい出来事を吹き飛ばすような小嶋節を炸裂させ、周囲を和ませてくれていたのは、さすが。

 さらに「心配は心配だけど、金沢に居ても今はできることなんてほとんど何もない。居たら居たで、コンビニの水とかを消費してしまうだけでしょ。僕らより必要な人に食料とかの物資が回らなくなってしまうし。それなら行けるんだから競走に参加して、自分の持ち場で今は一生懸命に頑張るだけですよ。その後に義援金のこととか色々と僕らにできることを考えていこうと」と小嶋なりの考え方を語ってくれた。

「脚は上がってきているからね」と話した小嶋敬二

 “ここで優勝して勇気を与えれば”というダイレクトなコメントは出さないが、本人なりに秘めたる思いが十分にあるのは、聞いている記者にも十分に伝わってきた。

 そんな小嶋の近況は1着が増えだし、点数も100点を超えてきて復調気配。 「2か月くらい前から、やっと自分の時間が取れるようになってきて練習できているのが大きいね。だから、ここ5場所の競輪では開催ごとに1着を取れているでしょ。脚は上がってきているからね」とニッコリ。

 インタビュー中は場を明るくしようと、どうしても最後は笑いに変えてにこやかに去っていく小嶋だが、タイムトライアルでは10秒500と自己ベストを叩き出した。やる時はやる男の面目躍如と言ったところか。被災地への思いと共に静かなる闘志を背にする姿を応援したい。(アオケイ・渡辺記者)


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