今節の競走得点トップは、レジェンドレーサーと言ってもいい渡邉晴智。まだ、オーラを身にまとっており、タテ脚も健在。輪界最強のマーカーで、GI覇者だし、存在感も際立つ。A級落ちの今期は4度のVがあり、一度も決勝を外していない。いくら実力者とは言え、展開に左右されるマーク選手だし、素晴らしいとしか言いようがない。50歳になったが、来期のS級復帰も楽しみだ。南関ラインで近藤夏樹のカマシ、捲りを目標にする。その近藤夏樹は、目立ったヒットはないが、8月開催の立川で完全優勝し、12月開催の松阪でも優勝している。来期はS級に戻るし、いつもよりワンテンポ早く仕掛けたい。

　関東ラインの先導役は中村隆生。雰囲気と戦法は眞杉匠2世と言っても過言ではない。仕掛けるスピードと長い距離を踏めるのが武器。同県の小田倉勇二や宇賀神浩幸が目標にするが、地元の甲斐康昭のマークも考えられる。荒木貴大は先行が持ち味だが、11月開催の富山では山本修平の番手で優勝している。

　北日本は夫婦二人三脚で頑張っている鈴木涼介が復活気配。捲りが主戦法だが、意識的に長い距離ももがいている。予選は危なげなく勝つだろう。

　遠征勢は伊藤成紀が追加で入り、争覇級の選手。ムラがあるのが欠点だが、直前の豊橋は完全優勝と脚色は悪くない。近畿で玉手翔との連係になる。忘れてはいけないのが篠原忍で実家も群馬に残っている。兄が経営するラーメン店(三日月食堂)は地元の有名店だ。

　2班からの地元選手は若林耕司と豊田一馬で、目標には恵まれそう。競走得点より脚はあるので、決勝進出も可能だ。

　ガールズケイリンは、ビッグレースでも活躍していた尾崎睦が人気になる。ビーチバレー出身の妖精で、天性のアスリート。失格過多でグランプリに乗れなくなってからリズムを崩していたが、それも、今年になり吹っ切れた様子。6月開催の岸和田パールカップ(GI)では、結果が出なかったが、普通開催では圧倒的な強さを見せている。郡司浩平みたいな綺麗な捲りが持ち味で、当地では何度も優勝と、バンクとの相性も良い。11月開催の豊橋で400勝も達成して、次は500勝、600勝を目指す。

　藤田まりあの近況も充実している。まだトップクラスの選手とは力の差があるが、来年は大きなところで活躍するだろう。先行は苦手だが、捲りは冴え渡っている。このバンクの特性を考えると、ロングスパートも視野に入れたい。

　地元のアイドル、河内桜雪は、負けん気魂の塊。あの強気なレーススタイルは、おしとやかな普段の彼女と、かなりギャップがある。そこも魅力かもしれない。いつも通り、シビアに前々に攻める。

　野口諭実可は、別府を拠点にしているが、群馬の実家にも、時折、顔を見せている。デビュー時は、代謝のピンチもあったが、豊富な練習量で実力アップ。基本的にマーク選手だが、自力でも勝てる様になってきた。キャラは立っているので、ユニークな選手でもある。

　加藤舞は自力選手だが、展開に応じた攻め。7月開催の大宮と8月開催の久留米で準優勝。今節は決勝3着以内なら十分狙える。

　佐伯智恵は勝負強い。位置取りは確かなので、自然と良い位置をキープ。3連単要員として欠かせない選手だ。

　追加参戦の鈴木奈央も3場所前の地元伊東で完全優勝。ここから狙う手も当然ある。