走りながら力を付けてきている神尾敬冬は、前回の取手で予選、準決を連勝。決勝でも2着に入って自己ベストの成績を収めた。

　それでも「まだまだ全然足りないところだらけです。前回の決勝はアクシデントもありましたし。一戦一戦、大事に走ってもっと力を付けていきたい」と謙虚に、そして冷静に今の実力を分析する。

　今回は2週間ぶりの実戦。

「1か月空く予定だったので、たっぷり練習しようと思っていたんですけど追加をいただいたので（予定の）半分の練習しかできなかった。あと鎖骨のプレートも抜いたんですけど、良くなったっていう感じはなかったです」と、あまり景気のいい言葉は聞かれなかったが、今回は頑張らないといけない理由がある。

「川崎は妹の地元なので。いい結果を出したいです」

　南関競馬のジョッキーとして活躍中の妹・神尾香澄騎手は川崎競馬の所属で、神尾きょうだいにとって川崎は“地元”ともいえる舞台だ。

「川崎競輪場は初めてですけど、川崎競馬場には妹の応援に来賓として行ったことがあります。来月また川崎競馬の開催があるので、今回はまず自分が頑張らないと」

　神尾家にとって特別な地でもある川崎で“兄”が快走を披露する。(netkeirin特派員)