2023/09/22(金) 12:00 0 16
玉野競輪とチャリロトは9日、⽟野競輪場内レストランFORQ(フォーク)にて「競輪選⼿会岡⼭⽀部プレミアムトークイベント」を開催した。「競輪選手大解剖!」をテーマに催された本イベントには、岡山支部所属の片岡迪之、取鳥雄吾、藤原俊太郎、保田浩輔の4名がゲスト選手として登場し、ファンと交流を深めた。(取材:netkeirin編集部)
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快晴の土曜日、玉野競輪のレストラン「FORQ(フォーク)」に設けられたイベントスペースではトークセッションをはじめ、ファンが選手に挑むエアロバイク対決、競輪に関するクイズ大会といった企画が目白押しで、100名を超えるファンが各コーナーを楽しんだ。
イベント開始後、選手が登場してまもなく、MC赤澤佳美氏が“宇野線の快速特急”こと藤原俊太郎に向けて「宇野線って快速特急ってありましたっけ」とジャブ打ち。藤原は「ないですね(笑)」と即答しつつ「思い切り行くような仕掛けができた時こそ結果がついてきているので、気持ち的にはいつも快速特急ってことで」と強引に着地。瞬時に会場を温めることに成功していた。
本編の幕開けはトークセッションから。トークセッション前半では選手本人によるレース解説『オレの推しレース』が展開され、“ミスター玉野”こと片岡迪之が今年2月の地元玉野開催「西日本カップ深山杯争奪戦(FI)決勝」のレースを詳細解説。シリーズの完全優勝と300勝を達成したメモリアルレースの振り返りに地元ファンは目を細めた。
また、今年デビューの123期・保田浩輔は「ミッドナイト続きで無観客に慣れてしまっていて…。今日のトークイベントはお客さんがたくさんいて心臓バクバク。発走機に立つよりも緊張している」と語り、その初々しさで会場を和ませた。
保田が解説したのは同期3人と凌ぎを削り合った今年8月の佐世保「ウィンチケミッドナイト競輪(FII)準決勝」。シリーズでの完全優勝を報告し、「取鳥さんのように2周逃げられるように頑張りたい」と抱負を述べた。
トークセッションの後半は『サイコロトーク』が進行。来場者がサイコロを振り、出目に書かれたお題に沿って各選手がエピソードトークを披露するというもの。取鳥雄吾に出されたお題は『競輪選手になって一番キツかったことは?』というテーマ。
取鳥は父であり師匠でもある敬一氏との思い出を懐かしそうに語った。「デビューしてすぐの頃、欲をかいたとんでもない失敗レースをした。家に帰りメッチャクチャに怒られた。泣きながら3時間ローラーに乗り、その後3時間の説教を受けた。(選手)手帳を返してこい! とまで言われて本当にキツかった」と“親子で競輪選手”ならではの裏話を告白。
「でもそれがあったから特進できたと思っているし、今では良い思い出なんですけどね」としつつも、「でも本当にアレはキツかった…(笑)」とつぶやき、うなだれ、ファンを笑わせた。
トークセッションが終わると『競輪選手とガチンコ対決! エアロバイク競走』が行われた。このコーナーは「競輪選手のスゴさを垣間見る」がテーマの来場者参加型の企画。エアロバイクの距離設定「200m」を全力でもがき、その速度を来場者VS競輪選手で競うというもの。
競輪選手への挑戦者としてお子さん連れのパパ(以下Aさん)が手を挙げた。体格ががっしりとしたAさんを前に「なんかすごいタイム出そう…」と感想を述べながら選手4人でセッティングやクリップバンドの使い方をサポートし、熱心にアドバイスを送っていた。
いざAさんのトライアルがはじまると現役選手たちによるド迫力の声掛けが発動! 会場の「頑張れ!」のコールも相まって最後までもがき切ったAさん。膝が笑ってうまく立てないと息を切らしながら「ツラすぎますね…頭で何も考えられなくなってます…」とコメントを残し着席した。そんな中「時速64km」と記録が発表され、会場がどよめいた。
続いて競輪選手のターン。取鳥が「ここは一番フレッシュな選手でいきましょうか」と保田を指名。それまで“チャーミングでにこやか”な佇まいでいた藤原だったが、準備をする保田に近づいていき、「おめえ何キロ出すんや!行けるんよな?」とガチな闘魂注入モードに。気合溢れるマイクパフォーマンスに会場が沸いた。
そんな中、保田のトライアルがスタート。すぐ目の前で現役選手がもがく迫力に会場は大興奮。保田は「時速78km」を記録し、競輪選手が見事勝利。エアロバイクから降りて「なんかホッとしてます(笑)」という保田のコメントに惜しみない拍手が巻き起こった。Aさんの奮闘も讃えられ、会場の一体感もひとしお。「やっぱすげえなあ」という声が乱れ飛んだ。
そんな一体感にさらなる拍車をかけたのが「競輪ウルトラクイズ」。玉野競輪場やゲスト選手4人にまつわる四択クイズが出題され、来場者は事前に渡されたカードを掲げて回答するというルール。正解者をふるいにかけていき、残った方にサイン入りTシャツやキャップなどのグッズをプレゼントするという企画だ。
だが、今回の来場者は強者揃いだったのか? 一問・二問と進んでも一向に不正解者が現れず。結局、クイズ大会1ラウンド目から『片岡とのジャンケンに勝った人が残っていく』という特別ルールが採用された。
「競輪は心理戦でもある」ということで片岡は「僕はこれからチョキを出します」と駆け引きを仕掛けた。しかし片岡が出したのは宣言を裏切る「パー」で、なんと全員が騙されて敗北。「勝ち過ぎてしまった(笑)」とハプニングを笑う片岡だったが、最後列でイベントを盛り上げていた岡山支部長・内藤敦に「おい!さすがに空気読めよ!そういうとこだぞ(笑)」とダメ出しをされる展開に。この流れに会場は大爆笑。
続いて藤原についてのクイズが出題された。『(藤原が)アマチュア時代によく怒られたことは?』という本人しか知り得ないクイズのはずだが、8割〜9割の人が「朝寝坊」と正解。「な、なんでわかったんですか(笑)」と腑に落ちない藤原もジャンケンコースに。
そんな強者揃いの物知り来場者に一矢報いたのが取鳥にまつわるクイズ。『競輪選手を目指した理由は?』というもの。この四択は回答が見事に割れた。
・取鳥雄吾が『競輪選手を目指した理由は?』
A.親に命令されたから
B.お金が稼げるから
C.体力を活かせると思ったから
D.女の人にモテたかったから
正解は「D.女の人にモテたかったから」。MCの⾚澤氏が「実際どうですか?モテてますか?」と水を向けると「モテてたら指輪のひとつもついてるはずなんですけどねえ」と照れ笑いを浮かべた。
イベントの最後には記念撮影とサイン会が実施され、選手たちは来場者一人ひとりに感謝の言葉を伝えた。ファンからも「頑張ってください」や「次も買うからね」と応援の言葉が返されていた。
大盛況のイベントはすべてのプログラムが終了。各選手たちは以下のコメントを残した。
・保田浩輔 「たくさんのお客さんに来てもらい次も頑張れます。次は武雄(9月28日〜30日)を走るので、みなさんぜひ投票してください」
・藤原俊太郎 「こんなに県外からもファンミーティングに来てくれるなんて嬉しいです。しっかり応援されていると思いましたし、これからも精一杯頑張っていきたいです」
・取鳥雄吾 「今日は楽しい時間をありがとうございました。自分の力をしっかり出して頑張りますので応援してください」
・片岡迪之 「本日はみなさん本当にありがとうございました。これからも岡山支部の選手の応援をよろしくお願いします」
競輪選手と競輪ファンが一体となり楽しむ様子はまさに“お祭り”。「レース以外でもお客さんを楽しませたい」の岡山支部の思いが形になったイベントであり、現場でしか味わえない盛り上がりが存在していた。
当地の玉野競輪には日本初の競輪場併設ホテル「HOTEL10」もあり、県外からの来場者も利用しやすい。風光明媚な瀬戸内海が遠く広がる気持ちのいいロケーション。旅打ちするなら玉野は最有力の競輪場だろう。玉野競輪場へ行ってみたいと思った方は、ぜひ『読者限定特典』をチェックしてみてください。オトクな限定特典が盛り沢山!