今年は深谷知広が賞金ランキング8位(2023年9月21日時点)になったり、若手の台頭も激しく、SS班が大きく入れ替わる節目の年になりそう。年末まで3ヶ月をいよいよ切ってきたがこれからが楽しみなシーズンだ。
　GIは残り2つで、賞金上位勢に関しては少しでもここで上積みをしたい時期とも言えるだろう。今回は松阪の「蒲生氏郷杯王座競輪(GIII)」を取り上げたが、レースの迫力があり、スピード勝負になりやすいのでシンプルに予想を組み立てたいところだ。

■松阪競輪場のバンクの特徴は？

　バンクの特徴としては、1周が400mで直線は61.5mとかなり長めに設定されており、映像で見ても分かるように直線の侵入角度がかなり特徴的と言えるだろう。また、カントもキツイので、外からも伸びてくる傾向があるので、内目を追走する選手にとってはかなり不利の条件である。高速レースになりやすいので、パワーよりもスピードを重視し立ち回りよりと個々の力を優先したいところだ。

■優勝が期待できる3選手は？

【新田祐大】高い突進力でスピードの違いをフルに発揮する

　高いスピード力を発揮できる選手で、細かい心理戦よりも地力でそのまま押し切るのが勝ちパターン。そういう意味では、松阪との相性は良さそうで、相手関係を踏まえても今回に関してもかなり要注意と言えるだろう。北日本勢もそれなりにメンバーが揃っているので、優勝候補の1人として取り上げておきたい。

【郡司浩平】そろそろ復調気配を感じる走りに注目だ

　最近に関しては精彩を欠いた走りが続いているが、そろそろ復調気配を感じるようなレース運びになっている。ただ、松阪のバンクとの相性に関しては正直言って微妙なので、推しづらさがあるのも事実。来年に向けて是が非でも勝ちたいはずなので、初日の動きを見てその後の取捨選択を決めたい。

【山口拳矢】来年のSS班に向けて気合十分

　今年は大きな舞台を勝利した勢いもあって、さらに力が増してきた印象がある。また、東海地区でのレースなので、熟知したバンクで浅井同様に楽しみはかなり大きい。ハイスピード勝負だけはやや気にはなるが、全体的なバランスで勝負する選手なので高い修正能力に注目だ。

　上記に主に優勝が期待できるSS班の郡司と新田近況で、勢いのある山口などかなりの注目が集まる選手を取り上げたが、それ以外の選手にもチャンスは十分にある。
　松阪との相性という部分を大きく重視するならば、吉田有希や浅井康太、石原颯に山田庸平なども要注意でシンプルにスピードとカントを上手く生かせそうな選手を中心に買いたい。比較的狙いやすい競輪場ではあるので、個々の能力と組み合わせながら狙いたいところだ。