2023/06/26(月) 21:00 0 37
前橋競輪「開設73周年記念・三山王冠争奪戦(GIII)」は29日、初日を迎える。今節の見所は以下の通り。(アオケイ・長谷川編集長)
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浪速の暴れん坊と言われるだけあって、古性優作という選手はタテにもヨコにもクイックに動ける万能レーサー。今年は2月の全日本選抜競輪でいきなり優勝すると、直前の地元高松宮記念杯でも優勝。高いレベルで安定しており、『最強の自在』に相応しい活躍を見せている。盟友の脇本雄太が不在でも本人的には全く問題ないはずだし、サーカスのようなアクロバティック走法で結果を出す。
関東地区の開催ということで平原康多も黙っていない。心配なのは4月の武雄記念の落車(右肩甲骨骨折の大怪我)だが、こういう苦難は今まで何度も乗り越えてきたし、ここまでの間にしっかりケアして立て直してくる。平原と共に関東のダブルエースの眞杉匠も気になる1車で、今ではタイトルに一番近い若手と呼ばれるまでになった。短走路の当地なら平原を振り切っての優勝も十分あるだろう。
地元からは佐々木悠葵に期待が集まる。自力は自力でも眞杉のような綺麗なレースはほとんどせず、ヨコを使って位置を取ったり荒々しいレースが持ち味。
すっかり『昔は強かった』枠の人になってしまったが、地元の顔と言えばやはり木暮安由だし、番組にも恵まれそうな今開催はいつも以上の気合で頑張りたい。
古性、平原と同じSS赤パンツの佐藤慎太郎も変わらず元気。40代の半ばになっても脚力の衰えは一切感じないし、若手のスピードレースにきっちり対応しているのは立派。小松崎大地や渡邉一成といった後輩達を援護しながら優勝争いに加わってくる。
南関地区では深谷知広の機動力に注目したい。もうだいぶ前の話だが、当地は史上最速でGI(2011年の寛仁親王牌)を制した思い出のバンクで、脚質的にもマッチしている。後輩の大石剣士と一緒の時は任せることになりそうだが、それ以外のレースはいつも通り自分で動く。
そして忘れちゃいけないのが実績も実力も申し分ない清水裕友。SS陥落の今年は自分をしっかり見つめ直して、一戦一戦丁寧に走っている感じ。清水の良いところは絶対に凡走しないところだし、どんなに厳しい状況でも諦めない勝負根性は頼もしい限りだ。